ステップアップを実現!! 【メバリングの必勝スタイル】
注意点&応用パターン
低活性期のメバルを攻略するうえで忘れてはならないのがタイミングだ。産卵直前、アフタースポーン、厳寒期のフィールドで、消耗しきった個体が餌から得られる以上のエネルギーを消費して捕食活動を行なうことはない。よりラクに、イージーに、確実に捕食できる方法を取っており、それにはタイミングが重要となる。このタイミングにはさまざまな状況が考えられるが、例をあげると以下のようなイメージだ。
①青物に追われたり、波によって磯に打ち上げられて弱ったベイトが次の波で落ちてくるのを待ち構えている。
②磯のスリットにかたまるベイトの群れがドカ波に揉まれながら強い引き波にあらがえずに流されてくるのを岩陰やカケアガリに身を潜めて待っている。
他にもメバルはパニックに陥ったベイトのイレギュラーな動きにも高反応を示す。突然の青物やシーバスの襲来、不意の強烈な照明、ボートの通過など、突発的な状況でも捕食しやすいベイトを見つけ出し、確実に狙って捕食している。このようなタイミングを意識してアプローチすればいいだろう。
具体的なアプローチ法としては堤防の付け根の基礎部分やテトラの足もと、磯のスリット、藻場のエッジなどにルアーを置いたり、軽く引っ掛けてしっかりと見せ、波のタイミングなどに合わせて跳ね上げる。その後はシェイクやジャークを加えて弱ったベイトを演出し、引き波に漂わせながらメバルの潜むピンスポットにナチュラルに送り込むといった具合だ。
狙いのポイントを入念にチェック!!
まずは日中に目当てのポイントをチェックする作業が欠かせない(できれば日中の干満差が大きい春~夏の干潮時)。シモリや捨て石、藻場、カケアガリなどのストラクチャーの有無、形状などの詳細な情報を事前に調べ上げることでアプローチの精度が上がる。バイトが得られるのは何らかの変化があるピンスポットだ。
ちなみに、私のホームである志摩エリア周辺では春イカのポイントと重なることが多いため、エギング釣行の際に調査を実施している。これに釣行当日の潮流や風向きなどを加味しアプローチの参考にしている。もちろん重要となるのは潮流だが、シャローエリアでは風が潮流に勝り、海中に影響を与えることも少なくない。
ナチュラルなアプローチを実現するキモ
ロッドは7.8~9㌳で強めのものを選択。短い方が手返しがよくて繊細なアプローチが可能となるが、長い方がリグの軌道をかえたり、シモリをかわすことができるのでおすすめだ。ロングロッドで磯のヒラスズキを狙うようにメバルゲームを楽しむのもおもしろいだろう。
リールはシモリのきついシャローなど、余裕のないポイントでは2500番クラスのハイギヤを選択。比較的穏やかな場所ではスローな釣りがストレスなく展開できる巻きスピードの遅い1000番クラスが使いやすい。
ラインは浮力があってスローな展開に持ち込め、「低伸度=高感度」を実現する4本組フローティングPEの0.2~0.3号を使用。リーダーは一般的なフロロのみならず、より比重が軽くて直進性が高い餌釣りのエダスなどに使われるエステル、さらに比重の軽いナイロンリーダーを10~30㌢としている。
実はこの長さがキモで、緩い潮ではいかにメインラインの浮力や軽量リグをもってしても、フロロのロングリーダーではどんどん手前に寄ってしまい、漂うようなアプローチが実現できない。そこでより比重の軽いエステルやナイロンを短く設定することで問題を解決する(初期伸度の高さによるナイロンの低感度をフォローする意味も含めて)。根ズレが心配な場合は本線とリーダーの間にPE0.8~1号を1㍍ほど接続すればOKだ。
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