【SHORE SNIPER vol.1】外房ヒラマサ・2017年の後半戦を総括 | SWマガジンweb | 海のルアーマンのための総合情報メディア

【SHORE SNIPER vol.1】外房ヒラマサ・2017年の後半戦を総括

昨年に引き続き、今シーズンもパッとしない状況が続いている外房のショアヒラマサゲーム。そんな中、淡々と磯へ通い続けることで何度か本命をキャッチすることができたので今回は一連の模様をレポートします!!

大野 祐

 

まず最初にSWゲームフィッシングマガジンのwebでの復活を大変うれしく思うとともに、改めて記事を執筆できることを光栄に思います。閲覧者のみなさん、今後もどうぞよろしくお願いいたします。

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期待薄の時期に思わぬ良型がヒット!!

さて、今回は私のホームフィールドである外房における2017年の後半シーズンを振り返ってみたいと思います。釣れ盛った一昨年から一転、昨年後半からショアのヒラマサ狙いは盛り上がりに欠ける状況が続いています。「爆」「祭り」と呼べるような日がほとんどなく、ポツポツとヒットや反応はあるのですが、仲間内やそれ以外の情報も含めて低調な日々が続いています。その中で私はかわらず淡々と磯へ足を運んでおり、その甲斐もあって何度かヒラマサを手にすることができたので、そのときの様子をレポートしたいと思います。

まずは秋の気配が漂い始めた8月末の釣行から。潮の走る1級磯へ夜明けのタイミングに合わせてエントリーすると不調が続いているためか、見渡す限りアングラーの姿は皆無で全域が貸し切り状態。当日は遠く離れた台風によるウネリが外房に届き始めるとの予報でしたがまだその影響は少なく、ときおり波足の長いウネリがくる程度でした。そして、夜明け前から南西の風がやや強く吹きつけていたので海面はラフな状態でした。

時期的に水温も高めで推移しているのでベイトは少ないはず。ヒラマサはトビウオやダツなどの大型ベイトを追っているだろうと予想し、大きめのサイズを中心にミノー、ペンシル、シンペンとキャスト。その中でこの日の流れやラフな海面に最もフィットしていると感じたのがミノー(K2F162)だったのでこれを投げ続けます。

開始から1時間ほど経過し、水平線から日が昇って光が差し込むゴールデンタイムに待望のヒット!! 着水から数㍍リトリーブしてロッドで軽くアクションをつけた直後に食ってきました。しっかりとした手応えを感じたので即合わせを2回入れ、表層でのヒットから潜られることなく難なく寄せてランディング。キャッチしたヒラマサは91㌢(6.5㌔)と思いがけない良型でした。ベイトが少ないからかスリムな体型でしたが、釣れないシーズンにうれしい1匹です。

魚が回ってくる時合だったのか、再開してすぐに40㌢ほどのショゴ(カンパチ幼魚)も追加。まだ釣れそうな雰囲気でしたが、潮の上げ込みにつれてウネリが力を増してきたので無理は禁物と撤収しました。

まずはベイトに合わせたルアーサイズをセレクト。さまざまなタイプをローテーションする中でこの日の海況にフィットしたのがミノーでした。

悪条件の中で何とか引きずり出した1匹は…!!

続いて9月中旬の釣行について。この日は北東から冷たい風が吹きつけ、ウネリをともなう荒れた海面という外房ではよくある状況でした。曇空で夏の終わりを感じさせられるような日でしたが、依然として不調が続いているのでまたしても貸し切り状態。ポイントにはサラシが広がっている状況だったのでヒラスズキも視野に入れて夜明けからポイントにエントリーしました。

視界が効くようになってきたところでヒラマサに追われたダツが海面を逃げ回る姿を確認。濃厚な気配が漂っています。迷うことなくダイビングペンシルを選択し、ラフな海面での操作に苦労しながらもアプローチを続けていると、ピックアップ寸前に猛然とヒラマサがチェイス!! しかし、8の字操作や横引きをできる足場ではなく、食わせ切れないまま魚はUターン…。その後も足もとでヒラマサがボイルしたり忘れたころにダツが跳ねるなど、魚の気配はあるのですがどうにも食わせることができませんでした。

そこで目先をかえようとロッドを持ちかえ、サラシが広がる中でヒラスズキを狙うと目論見通りに数投でヒット。良型の手応えでしたが、まさかのラインブレイク。春から使い古したPEを使っていたのが原因でしょうが悔やまれる1匹でした。

ノットを組み直してアプローチを再開し、何とか魚を引きずり出そうと粘りますがバイトが得られません。その間もときおりダツが跳ねていたので再びヒラマサ狙いに戻ることに。ダツが跳ねたりヒラマサがボイルする位置はほぼ決まっていたので、そのシモリに魚がついていて回遊してきたダツに反応している、もしくは回遊してきた魚がそこについているダツに反応していることは間違いないと推測。そのポイントに狙いを定めます。

強い横風と波によってアプローチしにくい状況でしたが、追われているベイトからも絶対にペンシルに反応するはずと考えて釣り方に工夫しました。具体的には以下の点に注意しました。

キャスト…タラシを短めにして低弾道のライナーで投げ、飛距離を犠牲にしても着水手前の早めから強制サミングでラインを張る。これにより強い横風の中でもラインをまっすぐにしてルアーを操作しやすい形を作る。

アクション…ジャークするリズムやタイミングに注意する。普段はリズムやリーリング回数などに変化をつけるが、ダイビングペンシルの操作や動作には惰性感が出てしまうもの。このときは極力ミスダイブをなくすべく、波に合わてていねいに操作することを心がけた。

とはいえ、そう簡単にバイトを得られるものではありません。私は普段、朝まづめのみに竿を出す朝練スタイルですが、この日は絶対に食ってくると信じて投げ続けました。強風の中でキャストを繰り返し、集中してアプローチを続けて2時間ほどが経過した9時過ぎ、ついに魚が水面に飛び出してきました。手応えを感じたところでフッキングを入れると間違いなく良型の手応え。磯に近い場所でのヒットしたからか、魚も全開で抵抗しますが多少ラインは出されたものの、最後は波に乗せて無事にランディング。苦労して引きずり出した会心の1匹は今シーズン初のメーターオーバーでした。ダツを追うほどベイトが乏しいからか、スリムな魚体でしたが105㌢(8.5㌔)の満足サイズでした。

荒れ気味の海況の中でルアー操作に工夫を凝らしピンポイントを狙い続けた結果、この魚と出合うことができました。

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