【ボーダレス×烏賊人 vol.1】 南の島でエギングの基本を再認識 | SWマガジンweb | 海のルアーマンのための総合情報メディア - Part 2

【ボーダレス×烏賊人 vol.1】 南の島でエギングの基本を再認識

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ウブな個体の群れが出現!!

さて、今回の実釣でまず目を向けたのは水深が膝ほどしかないシャローフラット。潮がショアラインと平行に強く流れている。入水してキャストを繰り返しながら岸と平行に移動していると、いつしか河口付近のアマモ場に突入していた。

シャローのアマモ場。エギングでは狙い目となるポイントだ。

 

少し先には一段と浅い砂地フラットが控えており、ブレイクラインの少し手前に自分たちが立っていることに気づく。成長して水面にまで達しているアマモの海藻パッチが周囲に点在。ふと潮かみに目を向けると500㌘ほどのアオリイカの群れを発見!! すぐさま餌木を投入したいのだが、私のロッドについているのはなぜか他魚狙いのトップウォータープラグ…(笑)。横にいた西村氏に「餌木を投げてぇ~!!」となぜかハイテンションで懇願。水面が近過ぎて西村氏からはアオリが確認できないようだ。方向と距離を小声でトスしたら西村氏がアタック。するとアオリイカが難なくレシーブ!! しかし、墨をひと吐きレシーブミス…。ボールはまだ生きている!! 再度、西村氏がアタック、アオリイカがレシーブ…って何だいコレ?(笑)。要は、最初の1パイは掛かりが浅くてバレてしまったが、次のキャストで別のアオリを無事にゲットできたってことです。

西村氏がウブな500㌘クラスをキャッチ。

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アオリはほぼスレ知らずで即バイトが多い。何ならルアーにヒットした40㌢クラスのバラクーダを「バッカルコーンッ」と抱いてしまうほどなのだ。しかし、狙うポイントの水深が浅過ぎるのが問題で沈下スピードの遅い小さな餌木の使用を余儀なくされる。ちなみに、どれぐらい水深が浅いかというとアオリイカが泳ぐと引き波が立つほど…。そんなわけで「沈下スピードが遅い=小さな餌木=カンナが小さい→バレやすい」という方程式が成立するのである。もともと個体数が少ないエリアだけに群れが散ってしまうとイカの気配はゼロ。ここでポイントを漁港に移動することにした。

結構な重量感の正体は…

やってきたのは地元の方々もよくエギングを楽しんでおられる人気ポイント(ちなみに西表島でもエギングは大人気)。夜間やまづめどきは激戦区であるが、平日の真昼間ということで我々の貸し切り状態。ポイントに着くとすぐに浅井氏が港内のブイについているグッドサイズなアオリを発見。手かえ餌木かえの攻防線が続いているようだ。

私も港の最奥にある係留ブイに狙いを定めてキャスト。するとボトムの方から数ハイの小イカが姿を現した。そのうちの1パイがヒットしたが恐ろしく小さい…。素早くリリースして浅井氏の攻防戦を横目に沖向き堤防の先端に移動。堤防と平行に潮流が効いており、その潮流がサンゴのスリットに当たって船道の深場に。サンゴ帯のスリット付近にできたヨレにはトロピカルな小魚がたくさん集まっている。

係留ブイを狙うと小イカが反応よく餌木を抱いてきた。

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西村氏はそのサンゴ帯に対してダイレクトにルアーをトレースして良型ミーバイをゲット!! 私は流れが最終的に当たる船道の深みに餌木を投入。着底後に小さなジャークを3回ほど入れてボトムステイ。するとラインがゆっくりと引っ張られた。潮流の影響ではないことが確実にわかったのでスイープに合わせると「ドンッ」と結構な重量感が伝わった。ラインを通してイカ特有のジェット噴射も感じる。水深があまりないため、しばらくするとイカが浮上した。

姿を現したのはデカいコブシメ…(笑)。足場が高いし、ランディングツールもないし、ぶっこ抜くにはデカ過ぎるし、何よりスミが危険過ぎる…。そんなこんなでアタフタしているうちに身切れのフックアウト…。まあ、イカのつき場の見極めと狙い方は合っていたのかな…(泣)。

ベイトフィッシュやウィード、地形変化、潮流などを強く意識し、なぜそこにアオリが寄るのか、なぜそのタイミングで回遊してくるのかを考える。テクニックやタックルを熟考するよりもアオリ自体の個体数が少ない状況下や、なかなか出合えない場合にはターゲットの居場所(ポイント)のセレクトが最優先。よりエギングがシビアになった現在、それが重要ではないだろうか。

コブシメと格闘中のワタクシ。ここまで寄せてきたのはいいものの…。

 

毎年訪れている西表島。昨年は浅井氏が良型を仕留めた。

 


《使用タックル》 ロッド=ノリーズ・エギングプログラムEP-710H リール=シマノ3000番 ライン=サンライン・ソルティメイトPEエギULT HS40.8号 リーダー=サンライン・ソルトウォータースペシャル エギリーダーBS3.0号 餌木=エギリー・ダートマックス3.5号、ダートマックス3号


【武宮隆史・プロフィール】

緻密なアプローチ戦略を組み立てて数々のデカイカを仕留める頭脳はアングラー。特に条件分析や洞察力、対応力に長けており、エギング以外にもさまざまな釣りを楽しんでその見聞を広げている。


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