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【ボーダレス×烏賊人 vol.1】 南の島でエギングの基本を再認識

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毎年、恒例となった西表島への遠征。現地ではライトゲームをメインに楽しんでいるが、今回アオリイカを追いかけていて再認識させられたことがあった。全国的にシビアになっているエギングだが、この釣りを楽しむために重要となるのは…

Text & Photo 武宮隆史

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狙い目となるポイントを再点検

11月初旬、沖縄県西表島に釣行してきた。毎年、1週間ほどこの島に滞在してショアからのライトゲームをメインに楽しんでいる。フエダイやメッキ・ミーバイと呼ばれるハタ系の魚がターゲットである。ただ、ともに遠征をする仲間と私はイカ釣りが大好きなエギンガー(笑)。亜熱帯エリアの沖縄に行ってもラインの先に餌木を結んでしまう。そんな釣行を繰り返すうちに、何となく沖縄でのエギングパターンが見えてきた。それはフィッシュイーターと対峙する基本、エギングの基本である。「な~んだ、南の島でのエギングか。オレには関係ないや…」と考えるのは早計だ。

私自身、エギングと長く関わってきたことによるおごりや慣れによって忘れていたことが、実は沖縄でアオリイカをキャッチする近道であるとともに、エギングにおいてアオリを見つける基本であったことを再認識させられた。今はLCCの参入でエアチケットが安価に入手できるようになったため、地元を離れて沖縄や南の島でエギングを楽しむことも十分に可能である。この記事を参考に南の島でエギングにチャレンジするのもよし、ロケーションやシチュエーションを自身のホームエリアのパターンに置きかえてエギングを再考するのもいいだろう。

漁港

沖縄エリアの海岸線は一般的にリーフと呼ばれるサンゴ礁で覆われている。詳しく説明すると岸側から「ビーチ→アマモ場→サンゴのある礁池→干瀬→リーフエッジ→外洋」と続く。つまり(簡単に? ダイレクトに?)外洋にコンタクトするのが困難なのだ。しかし、この外洋と岸を容易に繋いでくれるものが存在する。それが漁港などの港だ。すべてがそうではないが、シャローとディープを船道などによって繋いだり、海岸線よりも水深のあるディープポイントを攻めることができるのは事実。さらに、自然の海岸線が続く中に現れる漁港(人工造型物)はそれ自体が立派なマン・メイド・ストラクチャーであり、大きな地形的変化である。

また、その存在によって潮流変化も期待できるため、沖縄におけるアオリの有望ポイントの1つである。具体的な狙い目は船舶のための係留ブイや、堤防周辺に繁殖するホンダワラやアマモなどの海藻。沖縄のように比較的アオリイカの個体数が少ないエリアでは、誰にでもわかるような一等地やバーチカルなストラクチャーに定位する傾向が強いようである。

河口

水量と水流がしっかりとある河川ほど有望だが、河川が少ないエリアでは小河川でも十分にポイントになりうる。淡水の海への流入によりミネラル分が豊富で、プランクトンやそれを捕食するベイトフィッシュが多い。また、海藻の生育にも好条件が揃っているので他のポイントよりも繁茂することが多い。さらに、河口域の汽水エリアでは幼魚期を過ごす海水魚も多い。マングローブ帯が見られる沖縄では干潮時に河口が干上がるような場所も多く、引き潮によって強制的にベイトフィッシュが海へと流されることも多々ある。それを狙って河口の流れの脇にアオリイカがつきやすい。

ウィンディーサイド+最満潮時のショアライン

基本的にショアラインには餌となる小魚が多い。ショアラインがビーチで形成されていることの多い沖縄では、特に水深が浅く大きな魚から身を守るのに都合がよいからだ。また、風が当たる面であるウィンディーサイドには小魚の餌となるプランクトンやゴミなども岸寄りに集まりやすく、水深で身を守りながら餌を捕食できる格好の場所なのだ。そのベイトフィッシュにフィッシュイーターがコンタクトできるのは潮位が高いとき、すなわち最満潮時である。アオリもベイトフィッシュを求めてショアラインを意識していることが多い。

潮流変化

沖縄では特に潮流によって流されてくるベイトフィッシュを狙ってフィッシュイーターがポイントに定位する傾向が強い。岬状の張り出しに干満の差で起こる潮流のヨレ、シャロー側から起こる潮流が当たる水深変化や窪みが主なポイントだ。そこにウィードパッチや大岩、水面までのびてさらに成長しているような海藻などがあれば、アオリがベイトフィッシュを待ち受けていることが多い。また、外洋とアマモ場をつなぐ礁池にあるサンゴの切れ目やスリットに潮流が当たるようなところも好ポイントである。

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