VS底物【寄せて・追わせて・食わせる】の3段階のスピードで攻略‼
ワンピッチで状況を把握したらベイトの動きをイメージ
最初は基本のワンピッチジャークで水中の変化や魚の寄りを感知することから始める。フォールに好反応を示すときは1投めの底取りフォールの途中でジグにまとわりついてくるので気が抜けない。このときにスピードがマッチしていればフォール中のラインが止まったり、一瞬たわむなど何らかのシグナルがある。上げで反応がないからといってジグをかえる人は多いが、フォール時も同様にさまざまな情報が得られるので集中したい。
実際に上げで食いがわるいときも高速フォールには反応を示すことがある。そういったことからも潮がそれほど走っていない水深60㍍のポイントで300㌘のジグを使うこともある。
ワンピッチで状況を把握できれば、後は少しずつアクションを崩しながら速巻きを混ぜていく。基本的には「①大きなアクションで寄せる、②速巻きで追わせる、③スローな上げで食わせる」という考え方でアクションを組み立てる。
スローピッチはひたすらゆっくりと誘うように思われがちだが、それでは食わせのタイミングしか演出できていないことになる。実際には名手といわれる人ほど速巻きを用い(しかもできる限り速く巻く)、スピードの緩急で巧みに食わせている。
スピードはターゲットに条件反射を起こさせる引き金となる。条件反射とは経験によって後天的に獲得される反射行動で、何らかの神経を刺激できるのではないかと考えている。また、それがスピードの本質であると考え、魚にも人間のように個体差があるはずだし、遺伝子も異なるはずなのでいろいろな速度を試すようにしている(特にフォールに注目してこの点を追求している)。
タイミングやピッチは基本的にバラバラだ。凝りかたまって考えるよりは、捕食しやすいベイトをイメージするという部分を大切にしている(僕の場合、ワンピッチ10回+1/2ピッチ3回といった具合に数値化してジグの動きをとらえていない…)。
いずれにしても自分本位にジグを動かすというよりは「ベイトがこんな感じで動いていると食べられるんじゃないか?」、「こういう動きなら魚が追いかけたくなるかな?」といった具合にイメージを最優先している。そして、アタリがでたらその動きやスピードを使ったアクションの割合を増やす。
フォール重視の多彩な攻めでターゲットの誘惑
上げや通常のアクションで反応がない場合はフォールメーンで狙う。僕の場合、ロングフォールを応用したりしながら落下スピードを速め、ターゲットの興味を引くようにしている。
最後に、フォールに関してはもちろん遅くするのも一手である。釣り場でスローに落としている人をよく見かけるので今回はあえてハイスピードばかりを強調した。スローフォールについてはサミングやリールのメカニカルブレーキ、もしくはレバードラグのブレーキで速度に変化をつけることができるのでいろいろと試してほしい。
《参考タックル》ロッド=シマノ・オシアジガーインフィニティB653/リール=シマノ・オシアジガー2000NR-HG、カルカッタコンクエスト、トルサ16/ライン=シマノ・オシアEX8PE 1.5号/リーダー=シマノ・オシアジガーリーダーマスターフロロ6号/ジグ=シマノ・オシア スティンガーバタフライ ぺブルスティック、オシア スティンガーバタフライ サーディンウェバー/フック=デコイ・パイク2/0、1/0
(SWゲームフィッシングマガジン 2014年12月号より)
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