例年にないほどの好況!! 待望のショアカンパチシーズンがスタート|【F.R.E.A.M vol.18】

ショアカンパチ・錦江湾1

待ちに待ったカンパチシーズンが始まりました。カンパチは根に対する執着が強く、サイズによってはショアから釣り上げるのが非常に難しいターゲットです。特に我々が通う錦江湾はポイントとしても難所ですが、今シーズンはそんな同湾が好況に沸いています!!

Text & Photo:KFC・岩元大昌

あらゆる面で準備不足を痛感する結果に…

我々KFC(Kagoshima Fishing Crew)のメンバーが夢中になっている釣りはショアジギングとエギングです。そして、例年なら春イカシーズンが最も盛り上がる時期に緊急事態宣言が発令されたことで釣行を自粛。待ちに待った解除後の釣行は夕方からのスケジュールとなり、エギングかショアジギングか迷った末に後者を選択しました。

地元の鹿児島でショアジギングを楽しむ多くのアングラーにとって青物といえばカンパチ。それは我々も例外ではありません(ちなみに、チーム内では60㌢以上のサイズをカンパチと呼んでいます)。私にとってカンパチ釣りの一番の魅力は攻略が難しいところ。特に今回挑む錦江湾はポイント的にも難所といえます。海底は切り立った溶岩帯となっており、一面のフジツボ、さらにキャスト範囲内には落差10㍍以上のブレイクラインが多数あります。根に執着する傾向が強いカンパチがヒットすれば、それらをいかにかわすかがキャッチのキモとなるわけです。

釣行当日はやや足場の高いポイントにエントリー。久々の釣りに心を躍らせながら、15時ごろにアプローチを開始しました。ロッドを振れる喜びを噛み締めながらジグを操作します。すると、2投めにいきなり反応が。グローのジグをキャストして底を取り、そこからジャカジャカ巻きを5回入れてスローなワンピッチジャークで誘ったところ、3回めのジャーク時に「ドスッ」とバイトしてきました。

正直、これほど早い段階で魚の反応があるのは予想外であり、対応が遅れてカウンター気味にジグを持っていかれました。とにかく急いで合わせを入れてファイトの態勢を整えますが、ときすでに遅し。あえなくラインブレイクとなってしまいました。

ヒットしたのはおそらくカンパチでしょう。狙いの魚がいることに対する興奮、油断したことへの不甲斐なさ、ラインブレイクさせられた悔しさなど、いろんな感情が込み上げてきて、震える手でリーダーを組み直します。

気を取り直してアプローチを再開。ラインブレイクにより魚の警戒心は高まっているでしょうが、次は絶対に油断しないと心に誓います。すると、10分ほど経過したころに数匹の魚がジグを追って海面までチェイスしてきました。そこには良型も混じっており、食い気が立っているように感じました。そこで、次はバイトに持ち込もうと「底取り→ジャカジャカ巻き5回→ワンピッチジャーク」というパターンで誘うも反応なし。しかし、ジグが水面直下まできたときに魚がジャレついてくるのを確認しました。そして、その中の1匹が「ガツンッ」とバイト!! 待ってましたとばかりに渾身の合わせを入れると、あろうことか「バチンッ」という音とともにラインブレイク…。痛恨の合わせ切れです。

実はリールにセットしていたラインは前シーズンから使用しており、やや劣化していました。ショアジギング、特にカンパチ狙いにおいては常に万全のタックルで挑む必要があります。「タックルはすべてにおいて、いっさいの妥協をしてはいけない」というのは師である東村氏の教えですが、このときは初心を忘れていました。「もう一度チャンスがあるなら、次こそは仕留める!!」と、再び震える手でラインの痛んでいる個所を取り除いてリーダーをセットし直しました。

2度のチャンスを無駄にしたあとは反応のない時間が続きましたが、諦めずにシャクり続けていると再び「ドスッ」とバイトしてきました。計5回の合わせを叩き込み、脇挟みのままファイトを開始。しかし、今度は合わせが多過ぎて身切れしたのかフックアウト…。気合いが空回りしました。いずれにしても魚を3回も掛けてノーキャッチとは情けない限りです。

さすがにこれには心が折れそうになりましたが、まだ時間は残されているので落ち込んでいるわけにはいきません。未熟な自分を恨みつつ、ジグをシャクッているとすぐにバイトが!! 今度は3回の合わせを叩き込んでファイトを開始。ロッドエンドを下腹部に当てての綱引きファイトで、寄せるというよりは浮かすイメージでやり取りします。そうやってキャッチしたのは今季初のカンパチ。サイズは65㌢でした。

ショアカンパチ・錦江湾2
自身の不甲斐なさに心が折れそうになりながらも執念でキャッチしたカンパチ。

この日はラインブレイクに合わせ切れ、バラシと短時間で紆余曲折があった末に何とかカンパチをキャッチすることができました。「結果よければ…」ということで、いろんなことが凝縮された感無量の釣行となりました。ちなみに、帰宅後はすぐに新品のラインに巻き替え、ワンサイズ強いリーダーを結んだことはいうまでもありませんね…。

ショアカンパチ・錦江湾3
不安のあるタックルで挑むと痛い目に合うということを改めて痛感しました。
 

情報共有の重要性

何はともあれ、今シーズンはカンパチの魚影がかなり濃いことが分かりました。さっそくその日のうちにLINEでメンバーに釣況を報告。メンバー内ではポイントに限らず、さまざまな情報を共有しています。各メンバーは釣り場に近いとはいえない地域に住んでおり、釣行回数や時間も限られているので、ここで得る情報は各自が非常に重宝しています。

釣りをする以上、「魚を手にする」「より大きな魚を…」「満足できる釣果を…」という気持ちは多くのアングラーが持っていることと思います。それは我々も同じで、魚にたどり着くまでのプロセスとして「F.R.E.A.M(魚至上主義)」をスローガンに掲げています。

ちなみに、KFCの情報交換においては自分で考えて魚にたどり着くプロセスを大切にしている方々への配慮のため、また、アングラーが集中して釣り場が荒れることを避けるために、情報は外部に漏らさないことを鉄の掟としています。

さて、この日を皮切りに2020年のショアカンパチ・チャレンジがKFC内でスタートしました。私が2度めの釣行を迎えるまでの間に各メンバーが同エリアにアタックした結果、例年に類を見ないほどの釣果が上がりました。これによりショアカンパチの当たり年であることを確信しました。

前述した通り、我々KFCにとってカンパチはメインターゲットであり、溶岩帯で戦うファイターとしての魅力はいくら釣っても色褪せません。そのため、KFC内ではヒットしたカンパチを取るための対策、より大きなサイズを掛けてキャッチするための方法やアイデアを各自の経験をもとに話し合っています。キャッチしたときの話はもちろん、ノーバイトやラインブレイクさせられたときの模様、ヒットパターンやタイミングなど、さまざまな角度からカンパチを掘り下げて皆で分析しています。他にもキャッチしたカンパチをおいしくいただく方法などについても学びを深めている最中です。

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