釣り本来の楽しみ方を忘れずに…|【SHORE SNIPER vol.28】
冬場は釣果に恵まれないことも多いですが、みなさんは釣りを楽しまれていますか? 私はかわらず淡々と磯に通っていますが、あいにく本命のヒラマサは微笑んでくれません。それでも釣りを存分に楽しめている理由は…
Text & Photo 大野 祐
外房の海はヒラスズキが好調
フィッシングショーOSAKAはゼナックのスタッフとして参加させていただき、たくさんのみなさんがブースを訪れて下さいました。懐かしい方々との再会や各地のみなさまのお話を聞くことができ、非常に有意義でありがたい時間を過ごすことができました。この場を借りて御礼申し上げます。
さて、コロナウィルスの影響が全国各地で出ていますが、みなさまは平穏無事にお過ごしでしょうか? こちら千葉県房総半島は暖冬で氷が張ることもなく、体にやさしい冬となりました。
2月に入ってからは波が出たらヒラスズキが好調で、釣行のたびに魚の反応が得られて何匹かのヒラスズキをキャッチすることができました。
一方、本命のヒラマサは今年も冬の間に手にすることができませんでした。ただ、例年のパターンでいうと、そろそろ巡り会える季節ですので、かわらず磯に足を運びたいと思います。
結局、冬の間はヒラスズキ以外の魚を手にしておらず、釣行記としてはかわり映えしない内容となってしまいそうなので、今回は改めて釣りに対する価値観について考えてみたいと思います。
釣りの楽しさを自ら狭めないように…
厳寒期の磯は過酷なうえに魚も釣りにくく、楽しさよりも辛さや苦労が大きくなりがちです。そんな時期でも釣りを楽しみ、有意義な時間を過ごすにはどうすればよいのか…。 趣味としての釣りを楽しむためには何が重要なのでしょうか?
大抵の釣り人は釣れないよりも釣れた方が素直に楽しいと思いますし、釣りたいですよね? もちろん私もそうです。魚が釣りたいから釣果情報や他のアングラーの動向も気になります。ただ、他人の情報で手にした魚と、自らの考えと予測で手にした魚の価値は同じでしょうか? ここにも楽しみ方のヒントがあると感じています。
また、釣りをしていれば釣果自慢をしたくなりませんか? もちろん、私にもそのような気持ちもありますが、なるべく抑えるよう気をつけています。なぜなら、そうしなければ結局は他人との競争になってしまい、より大きな魚、より多くの釣果を求めるようになってしまうからです。アングラー同士の関係性についても情報収集や釣果自慢の対象というのでは寂しいですよね。やはり同じ苦労や失敗談を肴に語り合える仲間が理想だと思っています。
現在はインターネットやSNSを通じてさまざまな情報が飛び交い、ついついそれに振り回されて釣り本来の楽しみ方を見失ってしまいがちです。本来の釣りというのは自然や魚と自分なりに向き合い、対峙することがその楽しみ方なのではないでしょうか? 私自身は人と競うことや情報収集に夢中になることに魅力を感じません。
もちろん、コンペや大会などの存在を否定するつもりはありませんし、競技志向の方はその方面へ向かうべきでしょう。
しかし、ショアからのルアーゲームは最初からハンデキャップを背負った釣りであり、その意味を自覚することが大切だと思います。そのうえで自身の魚と向き合う姿勢、スタイルをしっかりと構築することができれば、末永く釣りを楽しみ、仲間と楽しいときを過ごすことができると感じています。みなさまの価値観はいかがでしょうか?
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