激流の磯で丸太のようなブリがヒット!!|【ショア大型青物への道 vol.14】 | SWマガジンweb | 海のルアーマンのための総合情報メディア - Part 2

激流の磯で丸太のようなブリがヒット!!|【ショア大型青物への道 vol.14】

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激流の中でブリとファイト!!

3日めも前日と同様にベタナギの予報でした。前日の失敗もあり、この日は念のために2タックルを車に積み込みました。そして、3日めの釣行を前に考えたのは、ナギなので底付近にヒラマサがいるかもしれないということ。その可能性を考慮してメタルジグを持参しました。朝イチはひと月前にヒラマサらしき魚と出会った磯にエントリーしたものの反応なし。続く2個所めも反応がありませんでした。

3個所めはどこにエントリーしようかと思案しているときにジグのことを思い出し、私が好きなショアジギングポイントへ向かいました。私自身、その地磯でヒラマサをキャッチしたことはありませんが、付近の磯では釣り上げたことがあるので期待感が高まります。また、その地磯は滅多に人が降りてくることがなく、きたとしてもごく限られた顔見知りなのでフラッと立ち寄れるお気に入りの場所です。

磯に到着したときはまだ激流で、ヒラマサを掛けると大変そうな感じがしました。それでも様子をうかがうべくジグでアプローチを始めましたが、やはり潮が流れ過ぎです。この状況ではやや潮かみにキャストするしか対応策がないため、徐々に投入点を潮かみにズラしていきます。

激流の中で高まるのが根掛かりの恐怖です。こうなるとヒラマサを釣ることではなく、いかに根掛かりを回避してシャクるかということに意識が向きます。

激流が収まらない中、フルキャスト後は着底に集中。嫌な予感がしつつも着底に気づき、とっさに竿を大きくシャクります。根掛かりを回避できたことに安堵しながらアプローチを始めると、4度めのシャクリを入れた瞬間に「ドスン!!」と竿が引ったくられました。

先手を取ろうとリールハンドルを猛烈に巻きます。そして、20回転ほどさせたところで魚が潮に乗って走り出し、スプールが逆転しました。ラインの角度からすると完全に根に当たっているように思えましたが、このようなときに弱気になるのはよくありません。とにかくリールハンドルを巻くことに集中します。

途中、何度か根ズレの感触が伝わってきましたが、その対策としてリーダーをセットしているので気にせず巻き続けます。そうやって魚を寄せてきてズリ上げたのは105㌢、11.6㌔のブリ。本命のヒラマサではありませんでしたが、丸太のように見事な魚体でした。ジグでの自己最高記録も更新でき、大満足の1匹となりました。

磯の青物釣り・寒ブリ3
納得の1匹をキャッチ。ファイト中は流れもあってかなりの重量感でした。

殺気は禁物!?

一連の釣行を振り返ると、初日、2日めの「お魚貯金」に加え、3日めは根掛かりを恐れるあまり殺気が完全に消えたことが勝因ではないかと思います。それが確かな根拠といえるかどうかは別にして、私が大きな魚を釣るときの必勝パターンであることは間違いありません。意図的に再現できないパターンですが、大きな魚は寡黙に投げ続ける少しおっちょこちょいな青物師が、殺気なく引いたルアーが好きなのだと確信しています。

ブリを釣った2日後は和歌山県白浜で当サイトでもおなじみの南紀沿岸警備隊の隊長こと関口  剛さんと温泉に浸かりながら青物師の殺気について楽しく語り合い、最高の釣り納めとなりました(実釣は1時間弱でしたが…)。

そして、年が明けると再びブリが釣れた愛媛の地磯に出向きました。しかし、現地にはやる気みなぎる2人組のアングラーがおられたので、殺気のない静かな磯へ移動。その後も数回ブリが釣れた地磯をのぞきに行きましたが、早々に場所取りをされていたのでこの場所での竿出しを諦めました。

そして、この記事を書いている現在まで新規の場所に出向き、やる気や殺気のない磯で気持ちよく竿を振ってきました。今後も引き続きヒラマサを手にするべく、再現性のない必勝パターンを追い求めていこうと思います。

磯の青物釣り・寒ブリ4
脂が乗った寒ブリは最高の食味。年末の食卓を彩ってくれました。

使用タックル

【ロッド】
ゼナック・ミュートス デューロ96HHH(RGモデル)

【リール】
ダイワ・ソルティガZ6500H-DF

【ライン+スペーサー+リーダー】
PE5号+PE10号(3㍍)+フロロ120Lb(9㍍)

【ルアー】
AZT・ELDORADO SL 140㌘


【越智信清・プロフィール】

地元の愛媛で10歳のころよりSWルアーゲームに親しみ、学生時代を大阪で過ごしたことから激戦区の紀伊半島で釣りの腕を磨く。帰郷後は「その磯のヌシを釣る」ということをテーマに、1年を通して大型ヒラマサを追い求めている。独自の硬派なスタンスでターゲットに挑み、各種トップウォータープラグを用いた釣りを得意としている。

【ショア青物ゲーム・安全とマナーについて】

※上記のリンク先にある「ショア青物ゲーム・安全とマナーについて」を必ず読んでいただき、ルールやマナーを守り、安全対策をしっかりと講じたうえで事故やトラブルのない釣りをお楽しみ下さい。


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