スローピッチジャークによるクロマグロジギングを探求|【マニアな仲間たち vol.7】

スロー系ジギング・クロマグロ1

久米島のパヤオでキハダマグロを相手にスローピッチジャークの可能性を模索してきたが、現在新たなターゲットとして追いかけているのが津軽海峡のクロマグロ。大きさに関係なくオールリリースで臨んでいるが、チャレンジを続ける中でいろいろと発見があって…

Text & Photo 西本康生

ジャークでもフォールでもクロマグロがヒット

数年間に渡り、久米島のパヤオでキハダマグロをターゲットにスローピッチジャークの可能性を模索してきた。そして、パヤオから離れて餌釣りと同じようなスジを流し、タナを探る釣りに移行。これによりそれまで釣っていた小型とは違い、30~40㌔前後のキハダマグロを狙って釣るというパターンがある程度見えてきた。

そんな中、この釣りに熱心な札幌のノースキャスト・平中さんから、津軽海峡のクロマグロをジギングで狙うガイドを始めた遊漁船「スチール」さん(函館発)の話を聞かされた。

キャスティングで狙うことが多い津軽海峡のクロマグロだが、ジグへの反応もよいということだった。それではと2018年9月と10月の2回、津軽海峡のクロマグロ狙いに臨んだ。

スロー系ジギング・クロマグロ2
一連の釣行では「スチール」さんのお世話になった。

ちょうどクロマグロの資源管理の機運が高まり、同年7月から「TAC法」により厳密な管理が始まったときだった。タックルは久米島でキハダマグロを狙っていたロジカル70–4、ブルーヘブンL80、メインラインはオッズポート3号、4号を用意した。資源管理が始まったこともあり、釣れたクロマグロは大きさに関係なくオールリリースすることとした。

津軽海峡のど真ん中、5ノットで流れる船からスパイ250㌘を60㍍ほど流し込むと、30㌔ほどのクロマグロがジャークでもフォールでもヒット。リーリス前提なのでジグの後ろにシングルフック1本としたのだが、いまいちフックのセッティングが合わずにアタリの半分しかキャッチ&リリースができなかった。結果としてはフックセッティングという課題が残ったものの、魚の多さと反応のよさは予想を上回るものだった。

  • 2018年は30㌔ほどのサイズが多かった。

トップでもジグでもヒット

2019年の釣行は8月初旬、10月下旬となった。8月の釣行も松前小島から始まった。当日は島回りで軽く五目ジギングでもして、ナブラが出たらクロマグロを狙うという予定だった。しかし、五目ジギングを始めてみたものの、すぐにあちこちで40~50㌔のクロマグロが跳ね出した。みんなの目はナブラを追ったまま。五目ジギングはあっけなく終了となり、本腰を入れてナブラへと向かった。

スロー系ジギング・クロマグロ3
荒々しい松前小島。

この日のアングラーは「ノースキャスト」の平中さん、「スタジオオーシャンマーク」の大塚氏、私の3人。各々が得意な釣り方で狙う。ナブラが出れば平中、大塚の両氏がキャスティングで狙い、魚探に反応があれば私がジグで狙うというパターンだ。昨年釣っていたクロマグロたちが成長して海峡に戻ってきたのか、どれもひと回りからふた回りほど大きい。

スロー系ジギング・クロマグロ4
マグロを釣るためにジムに通う大塚氏だが、40㌔クラスのキャッチ&リリースにはヘトヘトになっていたようだ。

太平洋クロマグロの成長は3歳で約27㌔、4歳で約45㌔、5歳で約68㌔。5歳で100㌫が成熟性するというデータがある。それを踏まえると、目の前にいるクロマグロたちは4歳を中心とした群れのようだ。トップでもジグでも魚たちのルアーへの反応はすこぶる良好。ファイト中でもそこら中でボイルが起こり、イワシが跳ね飛ぶ。「スチール」の菊池船長との息も合い、魚探を見た船長から「水深60㍍で反応が出てます」と聞けば、きっちりと60㍍でヒットするという具合であった。

  • 8月の釣行ではこのような光景が続いた。

少し引きが強いぞと思うと50㌔を越えるサイズ。ほんの数年、漁獲量の規制が入ってクロマグロの資源管理が始まったばかりだが、これほど釣れるようになるとは驚きだった。クロマグロは成長が早く、1個体の産卵量も多い魚だ。確実な管理によって資源の回復が望めるのだろう。

いつもなら釣りを休んでゆっくりと人の釣りを見ることもないのだが、40㌔を越えるクロマグロとのファイトは、休みを入れないと次にジグを落とすのが怖くなるほどだ。短時間でこれほどのクロマグロが釣れるようになるとは考えもしなかった。

さらに、2日めも同じような状況だった。私も久しぶりにキャスティングに挑戦。大塚氏からタックルを借り、ナブラにスネコンをキャスト。「着水したら動かさないで下さい」とのアドバイス通りにすると、すぐにヒットした。最近はまったくといってよいほどスピニングリールを巻いていなかったことから、「こんなに巻けないのか⁉︎」と叫びながらファイトが始まった。慣れないタックルにヘトヘトになりながらも、キャスティングでも何とかキャッチ&リリースすることができた。

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8月の釣行でも50㌔サイズをリリースすることができた。
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プラグのフックもフックリムーバーを使って外した。

キャスティングでのクロマグロとのファイトシーン

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