秋のロックショア・カンパチゲーム|【F.R.E.A.M.vol.11】

ショア青物ゲーム・カンパチ・錦江湾1

カンパチに照準を絞って秋の磯に釣行しました。当日は安全を優先して第一候補のフィールドを諦め、第二候補の磯で竿を出したところ…

Text & Photo:KFC・田村孝介

焼けつくような夏の暑さも和らぎ、朝晩は段々と涼しくなってきました。私が1年で最も好きな秋本番です。ただ、今秋は台風15号により千葉県房総半島を中心に、関東地方に甚大な被害が出ました。1日も早い復興を心よりお祈りしています。

私が住む鹿児島県は、幸い台風の被害は少ないのですが、毎週のように新たな台風か発生して思うように釣行できない日々を過ごしています。

錦江湾の釣り

9月17日、この日は南大隅エリアに釣行する予定でしたが、台風17号が沖縄の南に控えており、外海は大シケとなりました。そのため、釣行先を鹿児島湾(錦江湾)に変更。ターゲットをカンパチ1本に絞ってアタックしました。

鹿児島県の中心に位置する錦江湾は、湾口部から湾奥部までの全長が約80㌔あり、台風や低気圧などによるシケの影響を受けにくいフィールドです。名物、桜島の長年の噴火により形成された溶岩帯のドン深ポイントでは、青物・底物・マダイ・アオリイカ、砂地の遠浅ポイントではキスやヒラメが狙え、魚影の濃い貴重な釣り場となっています。

さらに、錦江湾はブリ・カンパチの養殖が日本一。台風などの被害でマレに養殖のカンパチやブリがイケスから逃げ出し、そのまま野生化します。

ショア青物ゲーム・カンパチ・錦江湾2
錦江湾のカンパチは養殖のイケスから逃げ出して野生化した個体も多くいます。


魚の活性は上々

さて、釣行当日の錦江湾は接近する台風の影響がまだ出ておらず、風、波ともに穏やかで非常に釣りやすい海況でした。そんな中、午前5時半に目当ての地磯に到着。さっそくアプローチを開始しました。タックルは普段外海で使用しているショアジギングロッド(Hクラス)にリールはシマノの10000番、ラインはPE5号の組み合わせです。

まだあたりが薄暗い中、まずは14㌢のポッパーをキャスト。捕食音の演出を意識しながら、ゆっくりとしたポッピングでバイトを誘います。この日は中潮回りで満潮が8時半。上げ潮が左から右へしっかりと流れる状況でした。

開始から数投め、手前まできたルアーを回収しようと思っていたところ、目の前の沈み根付近で派手な水柱が上がりました。その大きさや音から判断すると、魚の大きさは60㌢以上ありそうでしたが、残念ながらミスバイトに終わってしまいました。ただ、これで魚がいることは分かったので期待が高まります。その後もときおりポッパーの後方に波紋が広がったり、ベイトが追われてボイルが起こるなど、魚の活性の高さがうかがえました。

しかし、ルアーをいろいろとローテーションするも、ヒットに繋げられません。そこで最も反応がよかった最初のポッパーに戻すことにしました。

荒磯でのカンパチとのファイト

フルキャスト後に大きなポッピングを3回ほど演出すると、ルアーの後方で大きな水柱が!!  直後に竿先が「グィーッ」と引き込まれました。ここで大きな合わせを3回入れると「ドスン!!」という重い感触が伝わってきました。ロッドをファイトポジションに移し、全力のポンピングで寄せにかかります。

このポイントは30~40㍍沖まで水深5㍍に満たない荒磯が広がっており、その先は一気に水深25㍍ほどまで落ち込んでいます。そのようなポイントの特性上、特に根に向かって走るカンパチなどを掛けたときは、極力ラインを出さないパワーファイトで挑むのが得策だと考えています。ちなみにこのときはドラグを6~7㌔に設定していました。

ところが、魚の引きは拍子抜けするほど軽く、40㌢クラスのネイゴかと思えるほどでした。ただ、ここで気を抜くのは危険です。引きが弱いのではなく、魚がこちらの方に泳いできている可能性があるからです。この場合、相手はフルパワーで根に突っ込むチャンスをうかがっていると考えた方がよいでしょう。ヒラアジ系の魚やヒラマサなどはフッキング後のダッシュが凄まじいので、そのあたりに違いがあります。

さて、70㍍ほど沖でヒットさせたあとは全力で30㍍ほどラインを巻き取りました。そして、ここで予想通りに右側の瀬に向かって猛烈な突っ込みを見せました。一瞬ベールを開いてラインを出すことも考えましたが、タックルの強さを信じて強引に止めるべく一気にプレッシャーをかけます。これで頭の向きをかえることができましたが、今度は逆の瀬に向かって突っ込もうとします。

これも強引に止めると、ついに魚体が浮かび上がりました。デカい…。70㌢はありそうなカンパチです。単独釣行だったため、竿の角度に気を配りながら一気に引き抜きました。

ショア青物ゲーム・カンパチ・錦江湾3
全長は75㌢。重量は測っていませんが、4㌔以上はありそうな立派な魚体でした。

朝イチにミスバイトしたのも同サイズのカンパチだったと思います。手前で掛けていたら、おそらくラインブレイクしていたでしょう。キャッチしたカンパチは手前まで寄せてくる間に体力を削ることができたのが幸いでした。

手際よく撮影を済ませて海に目を戻すと、ときおりナブラが出ています。魚の活性は依然として高く、かなりよい日に当たったようです。


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