ロックショア・ヒラマサ 新規ポイント開拓とその答え合わせ|【ショア大型青物への道 vol.10】
年間を通して磯でヒラマサを追う私にとって夏の恒例行事となっているのが新規ポイントの開拓。秋を迎えてその成果を確かめるべく、気になるポイントに出向いたところ…
Text & Photo 越智信清
ヒラマサ攻略に向けた取り組み
台風の被害が気になる今日このごろですが、朝夕の涼しさにようやく秋らしさを感じるようになりました。みなさん、秋の釣りを楽しまれていますか? 私は地元の愛媛の磯で夏のカンパチ狙いから秋のヒラマサ狙いに切り替えたところです。
さて、話は少し遡りますが、8月下旬に夏の恒例行事となっている新規ポイントの開拓に出かけました。目指した磯は去年の真冬に見つけたポイントです。そのときは他の場所と比較して明らかに魚の気配があったのですが、一本調子な潮流と地形的問題から釣りを成立させるのが難しく、悪戦苦闘しました。
カケアガリが遠過ぎてフルキャストしたルアーは一本調子な潮に流され、あっという間にカケアガリから離れてしまうのです。どうにもならない状況でしたが、そのときに釣り座から見て右奥約300㍍の位置に飛び出している岩場が気になりました。何ともよさそうなポイントだったのです。そこへは、少しだけ泳げばあとは海岸線を歩いてアクセスできそうな感じでした。
ただ、さすがに真冬に泳ぐのは厳しいため、そのときはポイントのチェックを見送って夏まで待っていたのです。そしてこの夏、いよいよ目星をつけていたその磯へ向かいました。小道を下って海岸線に出て、干潮で露出した磯を歩き、途切れたルートを泳いでさらに進んで目当ての磯周辺までやってきました。
さっそくライトショアジギングタックルでアプローチを始めてポイントの様子をうかがったのですが、これで一気に期待値が高まりました。最高の潮目が正面に出ていたのです。
この一帯は前述したように一本調子な潮が流れる傾向にありますが、ここだけは大きなワンドになっていて反転した潮が右から左へ流れ、左から一本調子で流れてくる潮とぶつかり合っています。しかも、その下(海底)は浅瀬から落差のあるカケアガリになっていました。沖には一本釣りの漁船が集まっていますし、よい磯であることは間違いなさそうです。
次に背後の山に目を向け、ロープを片手に山越えが可能かを調べます。30分ほどウロウロとしましたが、山肌が急で地質が脆いことから断念しました。山越えが不可能だと分かったため、今回のように途切れたルートを少し泳がないとこの磯にアクセスすることができません。今後、シケ具合や寒さによっては釣行が不可能となりますが、初冬のちょい荒れの状況ならエントリーできそうな感じでした。
このようにして、今年の夏もまた1つ新しい磯を釣りノートに書き足すことができました。ちなみに、この磯の名前は「2回泳ぐ、寒いと風邪ひく赤い岩」としました。ここ数年、調子のよい他の2つの磯のようにヒラマサや10㌔オーバーのブリが出てきそうな雰囲気があります(その2つの磯の名前は「正面波注意、お尻岩」と「ヤブを抜けたらワンドにぽつん岩」です…笑)。
いずれにしても、他のアングラーと競合する可能性がまったくないこの3つの磯を中心に、条件に合わせた釣行で秋~冬の釣りを組み立てることができそうです。ちなみに、私は新規ポイントを開拓する際に木を切ったり、草を刈ったりして道を進むことはありません。地域柄、草刈り機やチェーンソーは持っていますが、自治区内でのみ使用することにしています。
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