新たなジギングの可能性を追求!! レイクジギング・チャレンジ|【マニアな仲間たち vol.6】
新たな釣りであるレイクジギングに夢中になっている。各地の湖でさまざまなターゲットを狙っているが、いずれも海とはまた違った魅力がある。今回はその一連の模様を紹介したい…
Text & Photo 西本康生
猪苗代湖でのイワナ狙い
「レイクジギング」を知ったのは今から3年ほど前のこと。福島県の仲間が「猪苗代湖ではジグで50㌢オーバーのイワナが釣れるらしいよ」と甘い言葉で誘ってきた。ちょうど渓流のルアーゲームを再開した時期でもあったのですぐに日程を決め、猪苗代湖へ向かった。
そして、この湖でジギングを始めたガイドのヨシハラさんを紹介された。ヨシハラさんはトローリングのガイド業をしており、オフショアの釣りにも精通。その中で、ジグでイワナが釣れないかと考え、チャレンジを始めたという経緯を熱く語ってくれた。
私の初チャレンジは9月中旬。水温躍層(海や湖において、ある深度を境に水温が急激に変化する層)が何とか体裁を保つ、秋風を感じる日だった。ポイントは岸寄りの水深30~40㍍前後。魚探でベイトの反応を捜しながら、イワナに向けてジグを沈めた。タックルもジグも何を選べがよいのか分からなかったが、とりあえずロッドはロジカル55-0、ジグは海のサクラマスに実績のあるスパイファイブ40~60㌘を用意した。
イワナは底付近でヒットすることが多いと教えてもらい、40㌘のスパイファイブを底から離さないようにジャークを繰り返した。アタリは小さな「コッ」という感じだった。夢中でリールハンドルを回し、姿を見せたのは50㌢近いイワナだった。
「本当に釣れた」というのが率直な感想。淡水魚も海のジギングスタイルで釣れるんだと実感した瞬間だった。ジギングが海のモノと思っていただけに、かなりの衝撃を受けた。
芦ノ湖チャレンジ
次のレイクジギングチャレンジはそれから丸1年ほど経った2018年夏の芦ノ湖だった。その間に一度手漕ぎボートで芦ノ湖に繰り出したが(ボート免許を失効したままだったため)、2時間ほどで自分の機動力のなさを痛感。釣りもそこそこに帰ってきた。
そして、2回めのチャレンジではジギングで足繁く芦ノ湖に通っている、仲間のサニーちゃんにガイドをお願いした。芦ノ湖ではニジマスをはじめ、多くのマスの仲間が放流されており、ブラウントラウト・イワナ・ヒメマス・コーホサーモン・サクラマスなどが狙える。
久しぶりのの芦ノ湖での釣りでもあったこの日、ブラウンやニジマスが迎えてくれた。ただ、アタリが多い割にフッキングに至る場面が少なく、フックシステムやロッドのセッティングを考えさせられることとなった。
また、水温躍層ができた湖ではマスの遊泳層と表面水温に差があるため、水深が10㍍を越える場合はウキブクロが膨らみ、水面でリリースしても戻っていかない場合もある。その点、サニーちゃんは自作のリリースジグを用意しており、とてもていねいなリリースやマスの扱いを実践していた。それが非常に勉強になった日でもあった。
この年の秋には静岡の仲間たちと何度となく芦ノ湖に浮かび、淡水でのジギング(レイクジギング)を楽しんだ。そして、この釣りに足りない部分を補うためにさまざまなタックル、フックを持ち込んだ。
2019年に入ると状況が大きく変化した。水温躍層がある方がマスをジグで狙いやすいと考えていたが、その状況になる夏までは待てない。そんな仲間が4月に入った時点で芦ノ湖に向かい、狙ってなのか、偶然なのかサクラマスを釣ったのだ(釣り上げたのは舘君)。ここ10年ほどはトローリングファンを夢中にさせている芦ノ湖のサクラマスだが、ジグで釣れたことに衝撃が走った。私がちょうど海のサクラマスを狙って三陸へ釣行しているところにこのニュースが入ってきた。
三陸から静岡に戻ってすぐに芦ノ湖へ向かった。冬の間に失効した免許を更新し、いつでも釣行できる状況だった。同行してくれたのは大石さん。舘君がサクラマスをキャッチしたときも同船しており、今の湖の状況をよく理解している強い味方だ。
そして、免許は更新したものの魚探もなく、勘が頼りの2人にサクラマスは奇跡的に微笑んでくれた。魚探がなくてもある程度の水深やトローリングの船の航跡を観察していると、何となく魚が多いところ、少ないところが分かるものだ。偶然といえば偶然ではあるが、この日は2人で3匹のサクラマスを手にすることができた。
これを機に、サクラマス狙いの日々が始まった。サクラマスという魚は川でも、海でも、湖でも釣り人を夢中にさせる魚のようだ。
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