メバルやトラウトから学ぶロックショアゲームの真髄|サイドフィッシングのススメ① | SWマガジンweb | 海のルアーマンのための総合情報メディア - Part 2

メバルやトラウトから学ぶロックショアゲームの真髄|サイドフィッシングのススメ①

新たな視点を持つコツ

メバルはわずかな潮の動きにも行動が左右される。それをとらえて釣るには、アングラーはメバル以上に常に潮流に敏感でなくてはならない。それゆえ、ルアーの巻き抵抗には非常に敏感になった。また、ときにはサラシについて10㌢ぐらいのベイトを捕食することもある。このときはルアーの流し方など、ヒラスズキ狙いに通じる部分が多々ある。

イワナ狙いでは、それが潜んでいるであろうピンに対するアプローチに高い精度が要求される。上流から餌が流れつく理想的なピンポイントに身を潜めているのだ。それとは異なる流れにルアーを通してもまず食ってこない。特に警戒心の強い大型はその傾向が強い。これも、サラシでベイトを捕食するヒラスズキとまったく同じ行動パターンである。

それに、人影にも敏感で、ポイント付近に自身の影を落とすとまったくバイトしてこないほどだ。クリアウォーターであるためごまかしがきかないのである。その一方で、こんなところでと思うような浅くて狭い隙間からでもイワナは飛び出してくる。これもヒラスズキと同様で、小場所を探るときでも気を抜かなくなった。

50㌘以上のプラグや100㌘以上のジグといった比較的重いルアーを使用する釣りに馴染みきっていることもあり、無意識のうちに釣りが粗くなったり、物事をとらえる視野が狭くなっていたりするものだ。5㌘にも満たないウェートのルアーで釣りをするとそのことが如実に感じられる。

これらの釣りを経験したことで、以前とは視野も感覚もかわった。ヒラスズキ狙いではターゲットとの間合いを繊細にとらえ、アプローチの精度をより強く意識するようになったし、不用意に磯際に立たなくなった。そして、何より地形の状態を意識するようになった。磯のヒラスズキゲームの精度アップを図るうえでも、共通する部分が多いと思われる渓流ミノーイングはおすすめである。

どんな釣りでも、同じことを繰り返していると視野が狭くなり、攻め方やパターンにも変化がなく、新たな発想もでてこなくなるのではないだろうか。そのようなとき、他の釣りをしてみることも一手だと思う。餌釣りでもいいだろう。まったく違ったことをすることで、本業?の釣りのヒントになったり引き出しへと繋がることも少なくないはずだ。未体験の楽しい釣りはまだまだ山ほど埋もれていると思う。私も、これからもどんどんチャレンジしていきたい。

青物&ヒラスズキゲーム 上達5
寄り道から得られる“気づき”をキャッチできるかどうかはアングラーの感受性しだい。アンテナをしっかりと張って楽しもう‼

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