マス&サケゲームのノウハウを海のルアー釣りに応用|【釣り人生をかえた1匹③】
大きな満足を得た1匹のアキアジ
3年めはいよいよ本格的にアキアジ狙いを開始しました。マスとサケとではパワーが違うと聞いていたのでぜひ体感したかったのです。同じように海から遡上してくる魚であってもマスとサケとでは生息場所が異なり、通り道も違うことを知りました。
4年めはその通り道を意識した送り込みの釣りで、やっと1匹のアキアジをキャッチしました。掛けた直後のリールの逆回転で親指を突き指するなど、やはり聞いていた通りのパワーでした。#8のロッドが満月のように曲がり、河原を引っ張り回されてようやく取り込みました。
そんなファイトの最中でも、「掛けた後に下り出したときに、ラインを緩めたらどうなるのかな?」との考えが湧きました。相手は産卵のためにソ上してきた個体です。フリーにしてやれば上流に向かって泳ぎ出すかもしれません。そうなれば水流が味方となって魚の体力を奪うでしょう。ひとまずカラフトマスで試すと、考えた通りにラクに取り込むことができました。
そして5年め。#6でスライドリング仕様のロッドで挑戦しました。案の定、流芯にフライを入れて底を這わせ、いい感じだと思った瞬間に「ドン‼」ときました。突き指もせず、ラインを出して上流に泳がせることで楽勝でキャッチ。分かれば簡単なことです。この1匹で満足し、以後はアキアジ狙いの釣行はしていません。
一連のチャレンジで磨かれたスキルは?
このときの経験はエギングやアジング、メバリングにも大いに生きています。流れの速い場所で上流側へキャストしたリグや餌木を沈み込ませる、送り込む、ボトムや宙層でターンさせてラインをまっすぐにし、リグや餌木を先行させて流す、といったことを感覚的に行なっています。
また、ファイトにおいても、産卵を控えた巨大なエイが掛かったときに誘導して取り込んだり、ライトラインでマダイをキャッチしたりと、アキアジ狙いで得たコツが有効となることが少なくありません。
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