潮流を知れば本命に出会えるチャンスも大幅アップ!! 釣果に繋がる潮の動きを大研究
潮時は6時間の10分割で判断
潮流とは潮位の上下動によって起こるものです。そして、潮位は太陽や月の引力に影響を受けるものですが、太陽によって起きる潮汐は地球との距離の関係から月の0.45倍にしかならず、ほぼ月の影響といってもいいでしょう。
その月の影響で大潮、中潮、小潮、長潮、若潮と呼ばれる潮の動きができ、だいたい15日で満月大潮、その15日後に新月大潮という約30日のサイクルで構成されます。1回潮のときもありますが、基本的には1日に満潮と干潮の潮止まりがそれぞれ2回あります。
潮の動きが大きいのはその名の通り大潮の日で、満潮と干潮の潮止まりの潮位差が最も大きくなります。ただ、大きい潮だから常によいというわけではなく、単純計算をすれば約6時間に1回は必ず潮止まりを迎えます。
その6時間を10分割して、上げ何分、下げ何分というように表現されます。一般的に潮がよく動くタイミングといわれているのが上げ7分と下げ3分周辺。つまり満潮の前後2時間付近であり、それが最も食いが立つタイミングとされています。しかし、実際にはその通りに釣れないことも多く、地域やポイントによる差もあります。やはりフィールドに出向いて目視などにより自分の感覚で判断するしかありません。
基本的にはその地域のタイドグラフを見て、どのタイミングで潮の動きが大きいかを確認しておけば大きくハズすことは少ないでしょう。潮止まりに近いタイミングでポロポロと釣れたりするのであればコンディションがよい場合が多く、次の動き出しまで粘ればラッシュとなる見込みがありますし、その時点で潮目が近ければより多くの群れが寄ってくることも期待できます。そのように、以降の立ち回り方を考える際の目安の1つにもなります。
潮は動いているのにターゲットの気配がないという状況なら、場所移動するのが得策でしょう。この場合、より潮が動きやすい大きな地形変化である岬の先端などへもエントリーしやすくなる潮止まりのタイミングに行動すれば効率的です。
(解説:上杉貴人)
本潮の流れる向きを把握
潮位は満潮から干潮までの変動があり、満ちていくとき、引いていくときに流れが生じます。ただ、常に一定の流速で満ち引きを繰り返しているわけではなく、1回の満ち引きの中に最も流れが速まる時間帯があります。これについては潮流予報というものがあるのでインターネットを利用して事前に釣行先の潮流を調べておくとよいでしょう。
現場では潮目などのように水面に現われる見た目の変化や、ルアーを引いたときに感じられる抵抗感などの要素から潮の動きを感知できます。このとき、水面はあまり流れていなくてもボトム付近には流れがあったり、宙層の潮が流れているといったことがよくあります。これらはリトリーブやジャーク中の抵抗感の変化によって判断できます。また、本潮がどちらに向かって流れているのかを把握すれば、その後の展開に生かせて釣果アップに繋がることが多いと感じています。
なお、太平洋側や瀬戸内は干満の差が大きいので潮の動きの変化を感知しやすいですが、干満の差がほとんどない日本海側ではなかなかとらえにくくなります。効率よく釣果を上げるには手を尽くして潮が流れる時間帯を把握することが大事です。
(解説:西口元晴)
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