【アジング&メバリング】独自のスタイルを追求して新たなステージへ

アジング・メバリング スタイル1

セオリー通りのパターンが通用しない状況こそ、釣り人の真価が問われるシーン。自身の信念に基づいたスタイルで奥の深いアジング&メバリングを追求しよう!!

解説:藤原真一郎

情報がない中で1匹のデカアジを求める

私がO氏と初めて会ったのはもう何年も前のこと。梅雨のある日、私はまったりと小型狙いのアジングでも楽しもうと大阪最南端の小島漁港に出かけた。港内は今ほど明るくなかったが、その年はアジがよく入っていてその日も1投めから連発。小アジ特有の繊細なバイトを楽しみながら思惑通りに数を伸ばしていた。

そのとき、隣でメバルを狙っていたのがO氏だった。当時はオフショアジギングやシーバスゲームをやり込んでおり、たまに息抜き程度にメバルを狙っていたようだ。この日もメバルを狙っていたところ、隣にきたデカい図体の男(私)が嬉々として小アジを釣る様子が不思議に思えたのか、声をかけて下さった。

氏はアジをルアーで釣るというのがいまいちピンとこなかったようで「アタリをとって掛けるんですよ」「ロッドが…」などの話に興味津々だったのを覚えている。

そしてときは流れ、それから数年後に再会を果たすことになる。取材で和歌山へアジングに出かけたところ「こんな場所で⁉」というようなところで1人のアングラーと遭遇した。大阪湾のアジシーズンが終了したため中紀あたりで良型をと目論んで出かけたのだが、当時はとても一般の方がアジを狙おうとは思わない冬の河口であった。

てっきりシーバス狙いの方だと思ったのだが、聞けばアジ狙いだとおっしゃる。「むむむ。ただ者ではないぞ…⁉」 さらに話すにつれ、過日、小島漁港で会ったO氏であることが分かった。

氏は小島漁港での一件以来、ジギングもシーバスもほとんどやらずに「これからはアジングだ‼」と回りの友人たちを巻き込んでのめり込まれたらしい…。再会したそのときにはキャロやフロートを遠投し、デカアジを狙うという氏の現在のスタイルができあがっていた。

この釣りは気軽なアジングとは一線を画す。ポイントを開拓して結果を出すのは簡単なことではない。誰もやらない場所で、何の実績も釣果情報もなく、1匹のデカアジを求める釣り。確かに釣り上げたときの感動は大きいが、リスキー過ぎる。情報なしで取りかかり、釣果を得るまで実に険しい道のりだったはず。…私はつくづく罪なことをしてしまったわけである(笑)。

釣果に惑わされず、自分のイメージを大切にし、サイズにかかわらず、釣りたい魚を狙う。こういったアングラーは一定数いるはずだ。大阪湾周辺の釣り場は決してサイズに恵まれているとはいえないが、こだわりを持ち続けて狙っているアングラーもいる。O氏との再会で改めて釣りは情熱だと実感した。

その後は何度もご一緒し、私がよく行くゴロタのアジやメバル狙いにも出かけた。やはりそこでも35㌢オーバーのアジや尺メバルを上げている。

アジング・メバリング スタイル2
こだわりを持ち続けることでしか味わえない楽しさがあるのは確かだ。

気になるポイントは徹底的に調査

私が観察したO氏の釣りをひも解いてみよう。

まず、そのスタイルを支えているのは凄まじいまでのポイントへの通い込みだ。その場所に可能性を感じたら、どのような天候だろうが少なくとも見に行く。大荒れの翌日に電話をしても「いやぁ、さすがに昨日は投げられなかったわ」といった具合だ(心の中で「行ったんかい‼」とツッ込むこともしばしばである…笑)。

ときには根掛かりと戦いながら地形を把握し、海藻の状態や潮流などその場所のクセのようなものをとことん体に叩き込む。干潮・満潮、満月・新月、荒れ・ベタナギ…、さまざまな条件で通い込むことでそのポイントの特徴を精査し、最も効率的で期待度の高いアプローチを見つけ出してしまうのだ。…と、私は見ているのだが、本人は単に時間の許す限り潮風に当たっていたいだけなのかもしれないが…。

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