ハイポテンシャルフィールド、上五島の磯でヒラスズキが乱舞!!|【漢磯紫流儀 vol.5】
パワフルな上五島のヒラスズキ
さて、話を実釣の模様に移すと、斜面のきつい獣道を降りてようやくポイントに到着。海に目をやるとちょうどよいサイズの波が押し寄せていた。そんな中、最初にセットしたルアーはシャロー系ミノー(シマノ・レスポンダー129F)。サラシにうまくなじませることができるので、磯のヒラスズキ狙いでも存分に活躍してくれる頼もしいルアーだ。
アプローチの準備が整ったら焦らずに理想の波がくるのをじっくりと待つ。集中しながらここぞというタイミングを見極めてキャストすると、ミノーが気持ちよく風を切り裂いて飛んでいった。ルアーが着水したら狙いのポイントへと誘導。ルアーがサラシへと差しかかる瞬間は緊張感が一気に増す。
案の定、ルアーがサラシに差しかかったところで鋭いアタリが出た。この反応からヒラスズキの活性の高さがうかがえた。ベイトを飽食していて体力があるのか、グイグイとトルクフルな引きでロッドを絞り込む。やはり五島のヒラスズキはパワーがあり、魚体そのものに迫力がある。また、体力のある魚はなかなか水面に浮かず、最後まで力強く抵抗して引きを堪能させてくれる。
ヒットしたヒラスズキはシモリだらけのポイントを縦横無尽に走り回り、水面から高く飛び出してエラ洗いを見せた。その後の締め込みに対してロッドを十分にベンドさせ、魚が弱るのをじっくりと待つ。そこから寄せ波に乗せ、磯に横たわらせてゲームが完結。キャッチしたヒラスズキは厚みのある素晴らしいプロポーションをしていた。その魚体にしばし見惚れてから撮影を済ませ、そっとリリースした。
スリットに潜むヒラスズキを完全攻略
ヒットしたポイントの様子を改めて観察すると、どうもヒラスズキはスリットに身を潜めており、上を眺めてサラシの流れに翻弄されたベイトを捕食しているようだ。
それならばと今度は止めで連続アピールできるミノー(シマノ・シャローアサシン99Fフラッシュブースト)に交換。波がこないタイミングでキャストし、スリット付近までトレースしたところでルアーを完全にストップさせる。そして、ナチュラルに漂わせながら波がくるのを待つという作戦に出た。ちなみに、このルアーはボディー内にある反射板がわずかな振動でもキラキラと動き続け、ルアーが静止している状態でもアピールし続けるという新しいタイプのアイテムである。
やがて波がきてサラシもろともルアーが流された。このタイミングではリールハンドルをほとんど巻かずに張らず緩めずのテンションをキープ。ルアーを流れに委ねると、流れの行き着いた先で強烈なバイトが待っていた。ルアーの存在をまったく疑っていないであろう派手なバイトである。
このようなケースではルアーをうまく吸い込んでくれるのか、フックがきれいにヒラスズキのアゴを捉えるのでバラシのリスクが格段に低くなる。このときもフッキングがバッチリと決まって難なくヒラスズキをキャッチすることに成功した。
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