【深く理解して釣果に繋げよう!! 】ブリ・ヒラマサの見分け方と習性の違いは?
ブリとヒラマサの見分け方と習性の違いについて魚と釣りのエキスパートが解説!!
解説:宇井晋介
いくつかの特徴を合わせて比較する必要があるから…
ショアから釣れる青物御三家といえばブリとヒラマサ、そしてカンパチ。このうちカンパチは体の幅が広く、目の上に黒い八の字模様が入るので区別は容易である。しかし、ブリとヒラマサはとてもよく似ていて、しばしば混同される。特に釣り上げたばかりの生きている個体は、なかなか一瞬では見分けにくいものである。
ここではブリとヒラマサの外見での区別点をいくつかあげる。ただ、個体によっていくつかの特徴が曖昧なことがあり、たとえば体つきなどは太っていたり痩せていたりするだけで区別しづらいこともある。きちんと区別するには、いくつかの特徴を合わせて比較するとよいだろう。
①体の厚みと顔つき…ブリとヒラマサでは体の厚みが異なる。ヒラマサの体は左右に薄く、対してブリは体が厚く円筒形に近い。また、顔つきはブリがやや面長でやさしそうな雰囲気であるのに対し、ヒラマサは鼻先が短く目つきが鋭いように感じる。もっとも、顔が恐い、やさしいは個人の主観もあるので一概にはいえない。
体の厚みは調理時に3枚におろすとすぐに気がつく。ブリの刺し身は断面が三角定規の直角二等辺三角形に近くなるが、ヒラマサの刺し身は細長くて半正三角形を思わせる形になる。
②体の中央を走る黄色い線の濃さと胸ビレの位置関係…ブリ・ヒラマサとも体の中央を頭から尾にかけて黄色い帯が走っている。ブリのそれはヒラマサのそれに比べて黄色みが薄く、ややぼんやりとしている印象がある。対してヒラマサの帯は黄色みが強くてはっきりとしていることが多い。
また、この帯と胸ビレの位置関係で区別することもできる。ヒラマサの帯はブリよりもやや下側を通っているので、魚体をぶら下げたときや平らに置いたときに帯の上に胸ビレの一部が重なる。ブリは胸ビレが黄色い帯にかからない。
③上唇の形状…両者の上唇の後端の上角を見ると、ブリでは下図のように角張っているが、ヒラマサでは角が丸くなっている。この特徴はとても明確なので、ここをじっくりと見れば間違えることはない。
④腹ビレの色…お腹にある小さなヒレが腹ビレ。ブリでは腹ビレの先端が白くなるが、ヒラマサではほぼ黄色い。
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