釣りと釣り場環境の変化について|【ほぼ月刊 武田 栄!vol.4】
若いころから人一倍考えている釣りと釣り場の環境。一部の釣りが大流行して釣り場が異常に混雑するような現状を見ていると、そこに一抹の不安を覚えてしまいます。やはり楽しい釣りが一番だから…
文:武田 栄
2019年の春シーズンは上々のスタート
気持ちのよい春のハイシーズンがやってきましたね!! 今年は関西でも冬からこの4月にかけて、僕の狙う魚たちは安定して釣れているようで何より。地元大阪湾口・泉南エリアでメインシーズンとなるメバルはもちろん好調だし、小さいながらアジングで楽しめるほどのサイズのアジも釣れています。また、例年3~5月は不安定な水温のせいか、釣りにくい底ズルのチヌも今年は3月に入ってから急に釣れ出したり、あげく4月にはすでにトップで狙えたりと好調ぶりをうかがわせています。
河川や入り江ではマイクロベイトや稚アユ絡みのスズキ(シーバス)も釣れているし、何より圧巻なのは1月から未だに釣れ続いている紀北~中紀の青物。特に紀北エリアでは例年なら抜けるはずの大型マイワシの群れが離れず、日並によって差はあるものの、よい思いをされたみなさんも多いのではないでしょうか。
楽しい釣りが一番
今やアジングと並び「海のルアー釣り入門」みたいな感じでとんでもなく混雑してしまってる堤防からの青物狙い。こう見えてタケダさん、自称「根は平和主義かつ孤独主義」ゆえ、今ではほぼほぼそういった場所へ行くことはありません。ただ「若い釣り人に釣らせてあげないと!!」という強い信念を持ったエキスパートたちも少なからずいてくれます。Go-Phishとしても「いい釣りのスタイルを伝えていきたい」という思いもあり、そういった方々には尊敬と感謝の念でいっぱいです。
近年は「海釣り入門=ルアー釣り」という風潮もあり、ことショアの釣りにおいてはアジやメバル・チヌといったライトゲーム、そしてライトショアジギング(キャスティング)と称される回遊魚狙いが人気です。関西の人気釣り場を見ていると、それはまるで30~40年前の「サビキ釣り場」の様相です(笑)。この傾向はよくもわるくもこれからも続き、地方へも転化していくものと思われます。「あまり流行り過ぎんといてほしいなぁ~?」と思いながら、僕自身も釣りを生業にしているので、たいそうなことをいえた義理ではありません。ただ、魚が釣れる釣れない以外の理由で釣り人同士が「やな思い」をすることだけは避けてほしいと願っています。
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