チヌの底ズルゲーム、根掛かりを回避して釣果を伸ばすコツは?
根掛かりのリスクがネックとなるチヌの底ズルゲーム。それを回避する方法や軽減できるタックルについて理解し、ストレスのない積極的な釣りを楽しもう!!
解説:北野雅朗
底ズルゲームの特色
チヌゲームでは魚影の濃いポイントほど根が多い傾向があり、ボトム狙いがメインとなることから根掛りとの戦いは避けられません。ひどいときは毎投根掛かりということもあります。 根掛かりを完全に避けてボトムをズル引くにはストラクチャーのない砂地のポイントへ行くしかありませんが、安定した釣果が望めないことから本末転倒といえます。やはり根のあるところでボトムを取って釣りをしなければバイトはほとんど得られません。 ただ、根掛かりにも果敢に攻めるうえでやむを得ないものと、工夫しだいで避けられるものとがあります。ここでは少しでも根掛かりを低減させる方法を紹介しましょう。タックル選びの工夫
まず、タックルの選択が重要です。地形を感覚的にしっかりと把握するには感度に優れ、操作性のよい少し張りのあるロッドが有利です。ラインも感度が高く伸びが少ないPEがおすすめです。0.4~0.6号なら操作性も格段に上がります。
感度の高いタックルを使用することで、ズル引いたときに得られるボトムの感触がより明確になります。手もとに根らしき感触が伝われば即座にロッドをあおってルアーをリフトしましょう。このとき、ルアーがボトムで止まったままになると魚に見切られます。素早く大きなリフトを入れることで根掛かりを回避するだけでなく、釣果の取りこぼしを低減することにも繋がります。
また、ズル引きよりは根掛かりの確率が低く、アピール力もあるボトムバンピングを織り交ぜるのも効果的です。リフト後のジグヘッドやラバージグはシンカー部から着底し、その後にフックが倒れてきます。そのまま放置すれば根掛かりしやすくなりますから、着底直後のフックが立っている状態のときに次のリフトを入れることが大事です。
ルアーの軽量化がもたらす効果
それでも根掛かりが多発するようであればより軽いルアーを使用する、オフセットフックを用いたテキサスリグに変更するなどの手も有効ですので試してみましょう。
一般的には5㌘前後のジグヘッドやラバージグが多用されていると思います。それを3.5㌘にかえるだけでも効果が得られるはずです。私の場合は1.8㌘を軸に0.9~2.5㌘のジグヘッドを水深や流れの強弱に応じて使い分けています。細いラインを使用することが前提となりますが、ルアーのウェートを軽くすることで根掛かりが低減できるだけでなく、吸い込みがよくなりヒット率が格段に向上します。
なお、オフセットフックは適切な状態でワームをセットすれば根掛かりしにくい構造となるので容易にボトムを攻めることができますが、若干フッキングさせづらい面があります。
チヌゲームでは釣果を優先するかルアーの犠牲を減らすかの難しい選択を迫られる場面が多いですが、やはり根掛かりが多発しては手返しがわるくなりますし、何より周囲にいる魚がスレる原因にもなります。可能な限り根掛かりを回避して効率のよいゲームを楽しみましょう。
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