青物&アオリイカ、水温と釣果の関係を実証|【F.R.E.A.M vol.5】
春の風が快い季節となりましたが、みなさんいかがお過ごしでしょうか? 僕は年明けから持病の腰痛が悪化。ドクターストップがかかってしまい、今年初めて磯に立てたのは2月下旬となりました。そんな中、今回は釣りにとても重宝する水温計を使用した磯での立ち回り方についてご紹介します…
Text & Photo:KFC・東村純孝
マイクロベイトパターンの攻略
2月下旬、持病の腰痛に少し不安を抱えた状態で渡船を利用し、佐多岬・田尻エリアの沖磯に釣行しました。この日の水温は18.3度(実測値)。このエリアは他と比較して水温がやや高いのが特徴です。
朝イチは実績の高い西側の沖磯へ。水深のあるポイントでプラグとジグを交互に使って反応を伺うものの、海から生命感が伝わってきません。ベイトもまったく確認できないため、正午前の見回り船がきた時点で迷うことなく瀬替わりを希望しました。
東側の沖磯へと向かっている途中、波表の磯付近にておびただしい数の鳥山を発見!! しかし、船長に確認すると波表の磯は危険との判断。安全を優先して波裏の磯に渡礁しました。
この時期、当地では青物に追われたカタクチイワシがベイトボールを形成して大規模な鳥山が発生することがあります。そして、そのエリアだけ爆釣して他のポイントはまったく反応なしといった具合に、非常に瀬ムラの激しい時期でもあります。渡してもらった2個所めの瀬では、瀬際にベイトがびっしりとついていましたが、1~2㌢ほどのイワシの幼魚でした。
さっそくキャストを開始すると、そのベイトを目がけてのボイルが頻発。青物がこのようなマイクロベイトを偏食しだすとかなり厄介で、一般的な青物ルアーにはまったくといっていいほど反応しません。対処法としてはクリアカラーのルアーを使うなどしてシルエットをごまかすか、マッチ・ザ・ベイトでルアーサイズをベイトに合わせるなどの方法があると思います。しかし、この日はそのようなルアーを持参しておらず、手持ちのルアーで釣り続けましたが、やはり反応は得られません。
足もとでボイルが頻発しているのに、ヒットに持ち込めない状況にヤキモキしますが、青物により瀬際に押し込まれた無数のベイトは散ることがないはず。そう考え、セオリーを無視してルアーを直接ボイル個所に撃ち込んでみることにしました。
海面のザワついている部分に狙いを絞り、テイクバックの体勢をとってスタンバイ。ボイルがあればキャストしますが、コントロールミスやタイミングがズレてうまくいきません。しかし、何度か繰り返すうちにドンピシャのタイミングでボイルの中にルアーが着水。そして、次の瞬間にラインが走ってヒット!! キャッチしたのはコンディションのよいヤズでした。この日はこれで納竿時間となりました。
正直なところ、下アゴへのアウトフッキングだったのでルアーを食ってきたのか、運よく引っ掛かったのかは定かではありません。ただ、通常のアプローチでは釣れない魚だったことは間違いありません。帰宅してこの魚を食したところ、ほどよく脂が乗っておいしかったので翌週も狙いに行くことにしました。
スポンサーリンク
※文章・写真・記事などのコンテンツの無断での転用は一切禁止です(詳細はサイトポリシーをご確認下さい)。