【エギング】産卵前のベストタイミングはコレで占う!! | SWマガジンweb | 海のルアーマンのための総合情報メディア - Part 2

【エギング】産卵前のベストタイミングはコレで占う!!

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実際の立ち回り方

ただし、いずれにしてもシーズンを先取りするためには目をつけたポイントに定期的に通う必要がある。現地に行かなければそれらの指標を確認することができないからだ。自宅にいながらではシーズンの到来を知ることは困難である。

また、正直なところ前記の2種の植物が開花する以前から、デイゲームの春イカパターンは始まっている。とはいえ、まだムラが多くナイトゲームの方が有利なので、効率を求めるなら開花直前のタイミングからスタートするのがよい。

そのタイミングだと、まだ本格的にスポーニングエリアに入ってペアリングしている個体は少なく、多くは産卵前にシャローエリアに差してきたようなアオリイカなので餌木への反応も比較的良好だ。さらに、水温が上がって安定してくる時期でもあるため回遊系の個体も狙いやすく、ヒットチャンスは多いといえる。

一般的にはソメイヨシノの開花情報が気になりだす時期くらいが春イカシーズンの開幕だとイメージされていると思うが、そのころにはヤマザクラは落花して葉が茂っている。したがって先取りを意識するなら、「ちょっと早いかな?」と感じるぐらいのタイミングがおすすめだ。

実際の釣行パターンは、まず道中でヤマザクラの様子をチェック。グリーンの山肌に白ピンクの花が確認できれば、岬の先端など夜間の回遊個体狙いの潮通しのよいポイントから湾口などのスポーニングエリア寄りへと狙いをかえる。また、昼夜での釣果の差が目立たなくなるのでデイゲームをメインに楽しむのもよい。

そして、ポイントに向かう道すがらにウラシマソウの開花が確認できるようになれば、よりシャローエリアを意識する。これはスポーニングエリアの藻場をダイレクトに狙うということではなく、その近くにあるシャローのシモリやゴロタ岩といった地形変化をチェックするということだ。このタイミングでは底が丸見えの水深1㍍もないようなスポットからデカイカが飛び出してくることもあるので軽視できない。

春のエギング ベストタイミング3
春のエギング ベストタイミング4
釣り場へ向かう道でも気になる変化を見つけると止まって観察。声なき草花や木々が我々に送るメッセージを見逃してはいけません‼

他魚狙いも本命に近づくための一手

このように、ヤマザクラとウラシマソウの開花を指標にすることによって開花前は潮通しのよい場所でナイトゲームや回遊個体狙い、開花時は湾口部からスポーニングエリア近くの地形変化狙い、落花後は藻場狙いも含めてよりスポーニングエリア寄りと狙うべきポイントが絞りやすくなり、春イカを効率的に攻略できる。私自身、そうした釣行パターンを組むようになってから安定して釣果が得られるようになったのはもちろん、シーズナルパターンを組み立てて空いた時間を新規ポイントの開拓にあてる、といったスケジュールの調整も容易になった。

海中のイカや魚と山の植物では、一見何の接点もないように思えるだろう。しかし、疑問や興味を持って注目すればさまざまな関連性が見えてくるはずだ。今回紹介した事例だけでなく、釣り場への道中や釣りをしているときに目にするものに無意味なものはないと感じている。せっかく自然の中で釣りをするのだから、そこで触れ合う生物や気象などの現象にも目を向け、そこからターゲットの動向を考えるのも楽しみ方のひとつではないだろうか。ときには肩の力を抜いて他魚狙いに切りかえることで、本命を釣るためのヒントが得られることだってある。まあ、私のように力を抜き過ぎて餌釣りばかりしているのもどうかと思うが…(笑)。

春のエギング ベストタイミング5
寄り道といっても、ただ怠惰にときを過ごすのではなく“実りある脱力”を心がけています。

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