試行錯誤を楽しむ厳寒期のヒラスズキゲーム|【SHORE SNIPER vol.15】
さまざまな要因により厳しい展開となることが多い冬の外房ですが、今回は波が出るタイミングを予想してヒラスズキを狙ってきました。条件には恵まれたのですが、狙いのヒラスズキは簡単に口を使ってくれず…
Text & Photo 大野 祐
厳寒期の外房
昨年のこの時期にも紹介しましたが、私のメインフィールドである外房において1月、2月は釣果を上げるのに苦労する時期です。水温低下によりヒラマサの接岸も減り、ヒラスズキも産卵が絡むタイミングなので釣況が不安定。加えて厳しいで寒さで磯に立つことが修行のように思えたりもします。
また、1年を通して波が出ることが多い千葉県ですが、外房エリアにおいては冬型の気圧配置で西風が吹くと海が凪ぎます。こうなるとやはりヒラスズキに口を使わせるのが難しくなります。
スローなアプローチで反応がない場合は…
今回は波が出そうなタイミングを予想して1月中旬に釣行。ポイントに到着すると、読み通りに十分な波があり、磯には申しぶんのないサラシが広がっていました。ヒラスズキを狙うには絶好のコンディションです。
波間で跳ねて逃げ惑うサヨリの姿も確認できます。ときおりヒラスズキが海面を割ってボイルしており、「これは釣れたも同然!!」と思える状況でした。
しかし…、期待感いっぱいでキャストを続けますが、なぜかまったくバイトがありません。ミノーをサラシの中で漂わせるようにドリフトさせてみたり、シンキングペンシルをウインドドリフトさせてみたり、逃げ惑うベイトをマネてトッププラグを操作してみたり…。状況としてはヒラスズキのボイルが続いており、ルアーはその視界に入っているはずですが、バイトを引き出すことができません。
ここまで比較的スローなアプローチを続けていたので、目先をかえようとジグスプーンに変更。スピーディーなアプローチで誘ってみることにしました。速巻きにトゥイッチを織り交ぜ、リアクションバイトを誘ってみたところ、待望のヒット!! 惜しくもランカーには届かなかったものの78㌢の良型ヒラスズキをキャッチすることができ、満足して竿を置きました。
ヒットパターンの変化について
海がほどよく荒れて期待できる海況だったので翌日も釣行。前日とほぼ同じような状況でしたが、この日はリアクション狙いの釣りで反応が得られず、逆にスローなアプローチが有効でした。具体的にはミノーのドリフトでヒットに持ち込み、満足できる75㌢のヒラスズキを手にすることができました。
2日連続の釣行で実感したことは、魚の気持ちは本当に分からないということ。個体差というか、好みによる反応の違いなのか、もしくは同じような状況に見えても、海中では何かが大きくかわっていたのか…。結局、そのあたりの真相は分からないままでした。
それでも手をかえ品をかえて試行錯誤することが釣りの楽しさですし、それで魚からの反応が得られれば大きな喜びが味わえます。厳寒期といえどもそれを求めてフィールドに立つのがアングラーのサガでしょう。
今後は徐々に日差しも強くなってきて、春が目前だと感じられるようになります。とはいえ、まだまだ厳しい寒さに見舞われる日もありますので体調管理にはくれぐれも留意し、この時期ならではの釣りを楽しんで下さい!!
使用タックル
【ロッド】
ゼナック・デフィ バーン ブラックフィンDB-S116
【リール】
シマノ・ステラSW5000XG
【ライン】
YGKよつあみ・G-soul X8 アップグレードPE2号
【リーダー】
シーガー・プレミアムマックスショックリーダー26.5Lb
【ルアー】
デュオ・プレスベイトフュージョン90
Go-Phish・TKLM120-GP
【フック】
カルティバ・STX-58 ♯2
カルティバ・STX-45ZN ♯3
【大野 祐・プロフィール】
※上記のリンク先にある「磯のヒラスズキゲーム・安全とマナーについて」を必ず読んでいただき、ルールやマナーを守り、安全対策をしっかりと講じたうえで事故やトラブルのない釣りをお楽しみ下さい。
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