シンキングペンシルの性能を引き出すノウハウを大公開!!|【SWクリニック】
シーバスゲームなどではフォローパターンとしてもシンキングペンシルが有効とされているが、具体的にはどのような場面なのだろうか? また、シンキングペンシルでのアプローチを実践するために必要なノウハウについてエキスパートが解説!!
解説:加地武郎
適材適所のルアー使い
ひとことにシンキングペンシルといっても各メーカーからさまざまなタイプが発売されており、用途も多岐にわたります。スローシンキング、ファストシンキングといった比重の違い、水平フォール、ストレートフォールといった沈下姿勢の違い、ユラユラ沈む、ダートするといったアクションの違いなど、まずはそれぞれの特性をしっかりと把握することが肝要です。
それらの使い分けについてはフィールドの状況に合わせることになり、表層で棒引きがいいのか? アクションを入れるべきなのか? リトリーブスピードは? というように使い方も考慮する必要があります。つまり、有効なルアーを選択できるかどうかは個々のスキルに大きく左右されるのです。細かいことですが、この部分ができていないアングラーは多いのではないでしょうか。
動きの確認は不可欠
釣れないときや時合待ちの時間の多くを、僕はルアーのテストにあてています。それぞれの特性を把握するために、明るい時間帯に足もとで動きを確認しておくことをおすすめします。特性が分かれば、それが有効となる場面も見えてくるはずです。ただ、ベイトに合わせるということではありません。流れ方、波、風などの条件やターゲットの活性に合わせた食わせのアイテム、といったイメージで使い方を考えます。
具体例
たとえば、ゴロタ浜でシーバスを狙うとします。風と波が押し寄せてくるようなシャローポイントでは根掛かりの危険性が特に高いことから、スイムレンジが浅いタイプでなければなりません。かといって、浅いレンジでの扱いやすさを優先してウェートが軽いルアーを選ぶと、強風下では飛距離を稼ぐことができません。そこで、ある程度の重さを持ちつつ、引くと浮き上がる傾向の強いファットなシルエットのものを使用します。それならば、一定の引き抵抗を感じながらリトリーブスピードをコントロールすることで、狙ったレンジをキープしながら引くことができます。
次に、河川でのナイトゲームを想定しましょう。ここでは横の流れにドリフトさせながら釣ることになります。水流の抵抗が常にかかるので、正面から下流へ行くにつれてラインテンションが強くなり、浮き上がりやすいルアーだとレンジキープや落とし込むことが難しくなります。そこで、浮き上がりにくくて水平姿勢でフォールするタイプを使用します。水流の抵抗に対して暴れ過ぎないシャープなシルエットのものであれば、控えめなアクションでゆっくりとポイントへ送り込めるでしょう。
いずれにせよ、他のルアーでは口を使わないナーバスなターゲットにも有効な、抑え気味のサソイを容易に実現できることがシンキングペンシルの強みの1つです。厳しい状況下でルアーのチョイスが見事に決まり、釣果に結びつけば大きな満足感が得られますよ。
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