【オフショアジギング】初冬の青物ハンティング講座②
秋以降は青物ジギングのハイシーズン。そこで、この釣りのパイオニアである古谷秀之さんのノウハウを紹介します。SWゲームフィッシングマガジン・2013年12月に掲載された少し前の記事になりますが、この釣りを長く楽しむパイオニアの貴重な意見をぜひご覧下さい!!(編集部)
解説:古谷秀之
基本情報
晩秋から年明けまでは中紀~紀北、明石方面でメジロ~ブリクラスが狙える。木枯らしが吹き始めるころでもあるが、日本海と比べて出船可能な日が多いのもうれしい。
秋のベイトはアジが主体で、ジギングよりも飲ませ釣りに分がある。今までも幾度となく悔しい思いをした。過去には紀北エリアに釣行した際は3人でメジロ10匹の釣果が上がったが、1人だけジギングをしていた私にはアタリすらなかったという経験もある。友人2人はアジを使った飲ませ釣りで入れ食い状態。アジがベイトのときは底付近でのヒットが多いため、底層をメインに探るもジグにはまったく反応なし。飲ませ釣りでは回収中に宙層でもアタる始末だった。
スローピッチの御大、佐藤統洋さんなら攻略できるかもしれないと思ってご一緒させてもらったが、大先生をもってしても結果はかわらなかった。
しかし、11月に入ると小型のタチウオが回遊し始め、メジロなどの青物がそれにつくようになる。タチパターンと呼ばれるシルバー系のロングジグがアツい季節となる。潮流の速い瀬回りのポイントがメインで、砂地から荒い根や漁礁などに流していくパターンが多くなる。
12月ごろからは10㌔クラスのブリも射程内に入るようになり、寒中でもホットな釣りを楽しめるだろう。
[spacer]アクション考察
11月以降にメインベイトとなるタチウオパターンにおける攻略法を紹介したい。
タチパターンではジグのシャクり方がキモとなる。11月ごろのシーズン初期は水温が高く、魚の活性も高いのでワンピッチでもかなり上層までジグを追ってくる。ただ、12月ごろの低水温期ではワンピッチやジャカジャカだけではヒットに持ち込むのは難しい。
そこで有効となるのがロングジャーク&フォールだ。潮の速いポイントがメインとなるためメジロ~ブリは底に張りつくように定位し、流されてくるタチウオを待っている。今まではジグを飛ばさないように、スーッと直線的にスローに動かすのがタチパターンのセオリーとされていた。しかし実際には大きく、勢いよくロッドをシャクッてジグを横に飛ばし、フォールで食わせるパターンが最も効果的だと感じている。
具体的な実践方法としては、まずはジグを少しキャストしてラインが斜めになるようにする。斜めにジグをトレースすることで狙いのレンジでより長くアピールできるからだ。できればドテラ流しが理想だが、乗合船の場合は船を立てて両舷での釣りになることが多いので必ずキャストするようにしたい。
しかし、ラインが斜めになるほど底取りが難しくなり、根掛かりしやすくなる。根が荒いポイントや、潮流が速過ぎて着底点が判断できないときはバーチカルで狙うのが得策だ。
着底後のアクションの一連の流れは以下の通りだ。
①スローなワンピッチジャークを数回
②ロングジャーク+フォール
これを1セットとし、2~3回繰り返すのが基本だ。潮流が速いときや冬場は1セットのみとし、ラインがまっすぐに立った状態になればジグを回収して再びキャストする。ロングジャーク後は再びロッドにジグの重みが乗るまで待つのがキモだ。
そのとき、なかなかジグの重みがロッドに乗らなかったり、ティップにモゾモゾとした感触があれば合わせを入れてみよう。特に冬場は低活性でアタリが小さいことが多い。違和感があれば積極的に合わせてみてほしい。
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