【Rockshore Anglers Meeting】結果報告
ヒラスズキや青物狙いなど、磯場を中心に釣りを楽しむアングラーのマナーや安全について考える「Rockshore Anglers Meeting」が今年も開催された。同イベントは海難事故の防止をはじめ、長くこの釣りを続けていくために、そして未来のアングラーにこの釣りを継承していくための意見交換の場となっている…
報告:代表・伊藤正博
[spacer]天候不良で中止となった本開催日からおよそ1カ月半を過ぎた11月11日、予備日開催として今年も『Rockshore Anglers Meeting』を実施することができました。
当日は快晴のもと、約20名の参加者に集まっていただきました。まずは漁港周りの清掃活動からスタート。ロックショアエリアではありませんが、釣り人が集まる場所です。少し汗ばみながらも約1時間、参加者のみなさんにゴミを拾っていただきました。磯場の清掃の場合は打ち寄せられた漂流ゴミが多いのですが、このエリアは人が出したゴミが多いというのが印象的でした。具体的にはペットボトルや食べものなどのゴミです。そして、残念ながら釣り糸や釣り具のパッケージも少なくありませんでした。ルアー関係だけではなく、餌釣りのものもありました。
普段、ロックショアエリアへ行くことが多い我々ですが、このような現実を見ることは非常に大切ですし、今後自らが捨てないことはもちろん、ゴミを捨てないアングラーを育てていくために伝えることも重要であると考えています。
その後は集合場所に戻ってゲストの方とのディスカッションを開催。まずは串本海上保安署より安全講習を実施していただきました。
以前にも当イベントでお話ししていただいたことがあるのですが、安全面については繰り返し伝え、再認識することが重要だと考えています。そして、今回も南紀エリアで起こった海難事故に関するお話がありました。つまり、事故は繰り返されるということです。その事実を参加者と共有することで安全に対する意識が向上すると思っています。
[spacer]また、今回参加いただいて安全面などについてお話しいただく予定だったお天気アプリの『海快晴』さんですが、予備日の日程が合わずに不参加となってしまいました。しかし、少しでも参考になればと参加者向けに気象学から見た安全確保のマニュアルを作っていただきました。これは参加賞と一緒に全員に配布させていただきました。
[spacer]続いて登場いただいたのは串本観光協会の宇井晋介さん。以前は串本海中公園の館長も勤められ、ロックショアアングラーとしても南紀エリアのパイオニアの1人です。我々が南紀に通う以前の串本の海についても熟知されている氏の視点から、環境の変化や最近の黒潮事情、そして資源のことなどを語っていただきましたが、さまざまな魚が減少していることを実感されているようです。
特にヒラスズキなどは顕著とのこと。僕もここ数年は魚の減少を感じているアングラーの1人ですが、ルアーのターゲットとして注目される以前のことを知っている宇井さんのお話は非常にリアルでした。その要因は釣り人だけにあるとは思いませんが、釣り人にできることを少しずつでも考えていくことが長く楽しむコツなのかもしれません。
最後はヤマリア・テスターの大森さんと社員の川上さんが登場。和歌山をホームグランドにされている大森さんと、九州の磯にも詳しい川上さんから磯の青物事情についてお話しいただきました。
[spacer]また、ヤマリアさんにはブースを出してルアーの展示もしていただきましたが、参加者のみなさんには興味深く見ていただきましたので、他のメーカーさんも出展していただけるとさらに盛り上がるのではないかと感じたしだいです。
[spacer]ディスカッションの後は参加者のみなさんでキャスティング大会を開催。1人1個のルアーを持ち寄っての争奪戦となり、こちらも大いに盛り上がりました。
そして、イベント終了後はみなさんと一緒に昼食をとって交流を深めました。
[spacer]当イベントは一緒に釣りをすることが目的ではありませんが、横の繋がりを持つことは情報が溢れる現在のインターネット社会において重要なことだと感じています。また、大勢のアングラが集まることも有意義ですが、今回のように少人数ならではの意義があるとも感じています。ディスカッションではゲストのみなさんに対してたくさんの質問がありました。大人数では質問しにくいものですが、少人数だから気楽に質問ができたのだと思います。そういった意味でも過去と比較しても今回は非常に内容の濃いイベントとなりました。来年もさらに充実したイベントが開催できるように考えていきたいと思います。
最後に、今回のイベントに協力下さったみなさま、本当にありがとうございました。そして参加者のみなさま、お疲れさまでした。
[spacer]協力=串本観光協会、海の家ラパン、串本海上保安署 協賛=串本町、マッドネス、海の家・ラパン、海快晴、APIA、HACT、魚矢、オーナーばり、Mangrove Studio、UZU、PAZDESIGN、ヤマリア、がまかつ、DREEM-UP、シマノ、MC WORKS、つり具のブンブン、早川知芳写真事務所、AIMS、Rattytwister(敬称略、順不同)
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