充実度120㌫を実現するオトナの夜遊び【チヌ(キビレ)ゲーム編】
適切なレンジ調整
タイト・トレースをマスターするうえで重要となるのはルアーの位置、リーリングスピード、ロッド角度の調整の3点である。それぞれについて説明すると…。
●ルアーの位置…どの位置にルアーがあるのかを常に3次元的に把握しておくことが重要だ。そして、まずはレンジの把握である。シンキングタイプのルアーなら放っておけば着底することがほとんどだが、横風が強いときや足場が高いとき、またルアーが極端に軽い場合はまれにボトムに到達しないこともある。そこで、念のために確認するようにしたい。少しアクションを加えてボトムの感触を確かめ、手応えがなければラインを送り込んだり、ロッドティップを下げるなどして着底させる。
続いて自分からの距離。これを正確に把握するにはマーカーつきのラインなどの使用が手っ取り早いが、それがなくても簡単に把握する方法がある。具体的にはティップを上げてラインと水面の角度、ラインが水中に入り込んでいく位置を見ればおおよそ判断できるはずだ。
そして、自分から見てどの方向にルアーがあるか把握しておくことも重要だ。縦のストラクチャーにタイトにつくチヌなどはトレースコースが50㌢違うだけで食ってこないこともあるからだ。ラインの出ていく方向が確認しづらいときはロッドをヤジロベエのように持ってリトリーブすればティップがルアーの方向を向くのでそれを参考にすればいいだろう。
●リーリングスピード…リーリングによってルアーは浮き上がるが、これによってトレースレンジをコントロールする。これはリーリングしながらボトムやストラクチャーにコンタクトする度合で調節する。コンタクトが途切れ過ぎている場合は適度にポーズなどを入れてレンジを下げるようにしたい。
●ロッド角度の調整…基本的にロッドティップを上に向ければルアーを引っ張る角度が上がり、下に向ければ角度も下がるのでトレースレンジもかわる。これによって根掛かりを回避したり、浮き上がり過ぎたときに調整したりする。
たとえば、ズル引きでスナッグレスのルアーを使っているのに根掛かりが多発するときは、岩と岩の隙間にルアーが挟まるのが原因であることが多い。これを回避するには隙間の前アタリ?を素早く感知する必要がある。慣れればリーダーだけが岩にこすれる感触が分かるようになる。そのときに素早くティップを上げるとルアーが跳ね上がり、岩から離れてかなりの確率でトラブルを回避することができる。
[spacer](SWゲームフィッシングマガジン 2014年9月号より)
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