シーバス・デイゲームを制するルアー使いを大公開!!
シーバス狙いのデイゲームでは全レンジ対応の3種のルアーが軸となります。リトリーブの緩急でフィネスに攻めれば、魚の反応を確認することができるから…
解説:広川嘉孝
デイシーバスゲームの基本戦略
日中にシーバスを攻略する際にキーとなるのは波動です。そして、波動を意識したアプローチで重要となるのがベイトの存在です。やはり波動をベイトに合わせるのが理想ですが、それを実践しようと思えばシーズナルパターンを含めた釣り場の特性をある程度把握しておく必要があるため、なかなか難しいといえます。そこで初めての場所などではマルチな波動の演出が無難となります。
マルチな波動とは強くもなく、弱くもなくといった感じでこれを食べごろサイズとなる6~8㌢のルアーで演出します。最初にシーバスを捜すときは好き嫌いがなく、食指をそそる波動をチョイスするのが手っ取り早いわけです。そして、シーズンを通してどこにでもいるベイトを意識したマルチなルアーがバイブレーションと思われます。
さらに、パイロットルアーの選択においてはフィールドのロケーションや水深などをある程度意識すればいいでしょう。加えて飛距離が稼げて広範囲を探ることができ、そこそこアピール力があるタイプなら勝負が早いといえます。
以上の点を踏まえ、日中にシーバスを効率よく捜すことができ、使い勝手がよいルアーとしては鉄板バイブレーションがあげられます。これに同じ自重で波動の違うブレードベイトを合わせて使えば、リーリングスピードも変更できます。目先をかえた攻め方で鉄板バイブレーション系では口を使わなかったシーバスを引きずり出すことができるわけです。それでも口を使わないときは波動の弱いワームをフォローとして使用。このパターンでおよそシーバスの反応を確かめることができます。
特に水深のあるポイントなどはこのように各レンジを探りながら波動をかえられ、なおかつシェイプとリーリングスピードによって波動を調整してフィネスに攻めるというゲームが楽しめます。そして、ベイトを特定できればそれにサイズと波動を合わせていきます。10㌢程度のカタクチイワシなのか? 20㌢程度のマイワシなのか? 群れるイナッコなのか? バチや甲殻類なのか? といった具合です。数を伸ばしたり、サイズアップを達成するにはベイトに合わせたルアーチョイスでアプローチを掘り下げていく作業が欠かせません。
波動のバリエーション
ちなみに、港湾のパターンを例にあげると、釣りを開始する時間帯によって有効となるルアーのタイプ(波動の種類)が異なります。ローライト時はリトリーブスピードを速めなければ波動が出ない鉄板バイブレーション系よりも、スロー気味のリトリーブでしっかりと波動が出せるミノーでサーチするのが得策でしょう。また、波動の弱いワームでも実績があります。要するに「リーリングスピードと波動の強弱、レンジ」が攻略のキーになるわけですが、ローライト時は波動よりもリーリングスピード、そして、表層を意識した攻めでバイトに持ち込みたいところです。
それに対してデイゲームでは前述のように鉄板バイブレーションとブレード系ルアーにワームがあれば、ひと通りは攻めきることができます。まずは広範囲にキャストして魚を捜すのが釣果への近道です。そして、水深のある場所を狙うため、自重のあるルアーをメインに用いてレンジをしっかりとコントロールすることが重要となります。
最初に多用するのは手返しよく探れる鉄板バイブレーションですが、このルアーの波動の強弱はリーリングスピードに比例します。そして、極端なスロースピードではルアーが動かず、速く巻くと波動が強くなると同時にフラッシングをともなってアピールします。さらに、7㌢の鉄板バイブレーションでも20㌢程度のベイトの波動を演出することができます。
いずれにしてもターゲットの捕食スイッチを刺激するのは波動です。鉄板バイブレーションならハイスピードで引けるため、逃げ惑うベイトを演出してリアクションバイトを誘発することもできます。もちろん、その逃げ惑うベイトの中でも「できるだけ小型を狙わせる」「群れから離れた個体を狙わせる」ということを意識した操作やルアーセレクトも重要となります。
そして、次の一手としてはフォールが考えられます。強めの波動でルアーを追わせ、いきなり気配を消すという緩急を利用したパターンで口を使わせるのも有効です。活性の高い50㌢クラスのヒットが多いものの、なかなか口を使わないランカーシーバスも意外とこれでヒットします。
ちなみに、ナイトゲームがメインとなるものの、波動がキーとなるパターンでおもしろいのが20㌢程度のマイワシを偏食している個体を狙うときです。ここでは速巻きで強い波動が発生し、安定した姿勢で泳ぐミノーが有効となります。アプローチは至って簡単。グリグリと巻けばドカンと派手にバイトしてくる「ザ・強波動ゲーム」です。
ルアーを前述のベイトサイズに合わせるのは難しいですが、そこは鉄板バイブレーションによる攻略と同じ考え方です。リップが大きめのミノーを高速でトレースし、サイズを越えた波動を引き出して攻略します。
ただし、このパターンでも目先をかえたアプローチが重要となり、シェイプの小さい強波動のバイブレーションなどが有効な場面もあります。スレ気味の個体は強波動ながらシルエットが小さいルアーの方が口を使いやすいというか、本能的に口を使ってしまうのでしょう。
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