魚の本能を刺激する波動ローテーション術【ショア青物ゲーム編 PART2】
波動指南
波動の効果を理解したうえで、実釣では次のことを意識したい。
●強いジャークやリールを速く巻くことで強い波動が出せる。
●ルアーによっては強いジャークや速巻きで波動の周波数も高く(細かく)なる。
●周波数自体は各ルアーで固有のものがあるため、周波数をかえたければルアーを変更する。
●ジグ、シンペン、ワインドなどのジャーク、ダイペンのドッグウォークなど、単発波動はロッドワークのリズムによって波動の強さと周波数をかえられる。
さらに、前述の魅力的な波動パターンを演出する方法は次のようになる。
●逃走パターン…①︎細かいアクションが演出できるトップウオータープラグやシンペンなどを用いたスキッピング/②ダイペンの速巻き&ロングジャーク/③︎ミノーのファストリトリーブ/④ジグのファストワンピッチジャーク/スイミングジグのファストリトリーブなど
●ベイトの断末魔パターン…①ダイペンのショートジャーク&ポーズ/②︎シンペンのトゥイッチ、もしくはリトリーブ&フォーリング/③ミノーのストップ&ゴー/④ノーマルジグのジャカジャカ巻き&フォーリング/⑤スライド系ジグのダート&フォーリングなど
●ベイトの尾振りパターン…①S字スイミングミノーのミディアムリトリーブ/②︎ウォブリングミノーのスロー~ミディアムリトリーブ/③ダイペンのスロー~ミディアムジャーク/④ジグのスロー~ミディアムジャークなど
●ヒラ打ちパターン…①シンペンのタダ巻き&トゥイッチ/②ミノーのリトリーブ&トゥイッチ/③ダイペンの水面タダ巻き&ショートジャーク/④ジグのタダ巻き&連続(2~3回)ジャークなど
●仲間の暴れパターン…①大型のダイペンの激しいスイミング(水面に攪拌流が視認できる程度)/︎②大型ポッパーの激しいポッピング
以上が大まかなルアーアクションの例だが、細かく説明するとキリがない。また、実際に波動を操ろうと思えばフィールドで経験を積むしかないというのも正直なところだ。
釣果も重要だが、ベイトが追われているシーン、弱ったベイトが暴れているシーン、整然と泳ぐベイトが餌を見つけて我先にと捕食するシーン、ベイトが普通に泳いでいるときにヒラを打つシーン、ターゲットがバイトするシーンなど、フィールドで目撃したことをイメージとして記憶し、波動パターンとして頭に焼きつけることがステップアップに繋がる。
また、近所の港でもサビキ仕掛けからはずれたメスレ状態のアジが水面で暴れ、同じアジが急に狂ったように体当たりしてきたり、狂ったようにサバが湧いてシーバスにバイトされるというシーンを見ることができる。波動イメージは随所に転がっているわけだ。
僕の場合はフィールドだけでなく、イワシやアジとフィッシュイーターが一緒に入れられている水族館の大水槽を3~4時間も観察していることがある。そこでイワシやアジにGTやカンパチがバイトするシーンを何度か目撃したことがあり、貴重な水中波動のイメージが得られた。
また、チャンスがあればサビキ釣りも進んで楽しんでいる。サビキに掛かったアジなどが暴れたときに出す波動は仲間のアジのバイトスイッチを誘発するため、1匹掛かれば次々とバイトしてくる。また、そのときの波動は青物も強く刺激するようで、ルアーで釣れないときでも次々とサビキ仕掛けにヒットする。
いずれにしてもその波動の感触を手に覚えさせ、イワシやアジなどの種類や大きさが違うベイトの波動パターンを確認することで非常に勉強になる。このイメージを自分の中で明確にし、手が覚えている波動パターンを頼りにルアーを操作することができれば最強だ。このイメージの引き出しと手のひらの感触を蓄積するほど達人に近づき、釣りがさらにおもしろくなるのは間違いない。
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