夏のチヌゲームを制するノウハウ | SWマガジンweb | 海のルアーマンのための総合情報メディア

夏のチヌゲームを制するノウハウ

チヌの釣り方・ワーム1

チヌ狙いでは基本的にジグヘッド+ワームを用いた底ズルが有効ですが、活性が上がりきらない個体に対してはリアクションバイトを誘発するのが得策です。それぞれのアプローチ法を具体的に紹介すると…

解説:三好仁数

夏チヌ攻略のコンセプト

夏場のチヌ狙いはやはり河口部やそこから広がるサーフ、ゴロタ浜などが有望なポイントとなります。定着性の強いカニやエビに加え、小魚やハゼなどのベイトのストック量が豊富で安定しているからです。また、ルアーの届く範囲なら水深3㍍までのシャローエリアが多く、河川の流れと潮の干満により中州やワンドが形成されるなど地形変化に富んでいる点も見逃せません。

視認できるポイントの目安としてはテトラ帯やリップラップの護岸などです。私は餌釣りでテナガエビやハゼを狙うことも多いのですが、やはりこれらのストラクチャー回りがよく釣れます。さらに絞るなら潮の動きがあるポイントでテトラ単体ではなく、リップラップや捨て石などが絡むような場所が理想です。SWゲームはやはりターゲットが常食している餌ありきなので、ベイトの存在は無視できません。

チヌの釣り方・ワーム2
潮の動きがあり、リップラップや捨て石などが絡むようなポイントに注目しましょう。

チヌ(マチヌ)・キビレともに基本的には居つきの個体を狙うわけですが、両者の生息圏には多少の違いがあります。チヌは塩分濃度の高い海水域寄りの場所を好むのに対し、キビレは海水域および汽水域にも多く生息しています。食性はいわゆる雑食性で貝類をはじめカニやエビなどの甲殻類、虫類、小魚とさまざまなベイトを捕食しています。

また、チヌとキビレでは捕食の傾向にも若干の違いが見受けられ、これは餌釣りのパターンからも分かります。落とし込み釣りで行なう前打ちのように、チヌは落ちてくる餌に対して好反応を示します。一方、キビレはブッ込み釣りのように底ベッタリの餌を好んで捕食するようです。

それと、私がよく通っている河口域の話ですが、満潮前後の1時間ほどが最もヒット率が高い傾向にあります。さらに、もう1つ興味深いのはボラの存在が目安になるということ。水面が静まり返っているときはチヌからのバイトも遠いものです。逆にライズが始まるとアタリも活発になります。このとき、ボラがライズしているライン(付近)を攻めると良型チヌがヒットするのでぜひ試して下さい。

チヌの釣り方・ワーム3
狙い目をしっかりと絞り込んでヒットチャンスを広げましょう。

チヌの臭覚を意識すると…

チヌを攻略するうえで重要視したいのはルアーのアクションとリトリーブスピードです。通常はやや速めのリトリーブとして、ボトムタッチの音やルアーの波動、シルエットで誘います。

ただし、チヌは臭覚が優れているため、匂いつきワームを使用するときはバイトを感じたあとのボトムステイやデッドスローリトリーブも有効です。そして、前述の捕食パターンの違いからキビレの多い場所ではボトム付近をズル引きで誘い、チヌならリフト&フォールをメインとします。

チヌの釣り方・ワーム4
チヌとキビレで有効となるアクションが異なることも意識しましょう。

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