低活性な居着きのアオリイカを積極的に攻略‼
狙いのポイントをタイトに探る
まずは広範囲を探って高活性なアオリイカを捜すことから始める。このとき、活性の高いアオリイカほど表層についており、活性の度合によって定位するレンジが下がる。同様に潮流がきいている状況なら潮流の中央~サイドのポケットで潮かみを意識していることに留意する。
この際のアピールは縦や横だけでなく無限にあって食わせの間(ま)も同様である。これまでダイビングペンシル、ポッパー、ミノー、シンキングペンシル、ワーム、ビッグベイト、バイブレーションで実績があり、切り口の異なるアプローチが有効な場面もある。もちろん、従来の縦や横のアピールに食わせのフォールという組み合わせが最も効率がよいが、人気スポットではNGアクションになっていることも少なくない。
一方で一度スイッチが入ればリセットされて従来のパターンで容易に乗せられることもある。いずれにしても新たな切り口の餌木はメーカーに依存するしかないが、アングラーが実践できることはまだまだある。
タダ巻きの有効性
タダ巻きも有効なメソッドであり、精度の高い情報収集法である。タダ巻きを実践する際は「活性が高い=追走距離が長い(活性が低い=追走距離が短い)」「大型は群れが小さく、待ち伏せ型の捕食が高効率で追走距離が短い」「小型でも人的プレッシャーや青物の回遊によって大型と同様の捕食形態を取る」ということを憶えておくといいだろう。だからこそオンタイムで情報収集が可能なタダ巻きが生きてくると考えている。
「タダ巻き=古くさい」という意見も多いが、非常に優れたアプローチの1つであることは間違いない。フレキシブルに対応し、ストラクチャーをタイトに攻めたりするのも効果的だ。実釣時の注意点としては風があるときはティップを下げ、ウネリが入っているときはティップを立てることでそれぞれの影響が少なくなる。
また、ロッドとラインの角度を90度に保てばロッド、180度(一直線)にすればリトリーブで最も高い感度が得られる。さらに、ステイや水平移動、テンションフォールを演出する際もロッドだけで餌木を操作しようとすれば距離などに限界があるが、リトリーブでは無限に可能となる。
近年、注目のドリフトも本来は線ではなくピンのアプローチだ。海中の情報を収集して狙いのスポットを定め、明確な意思のもとに抱かせるメソッドである。「流していたら乗った」というのでは、たまたま活性の高いイカがいただけに過ぎない。したがってラインではなく餌木を流すことを心がけ、適時メンディングしながらラインテンションに注意したい。
以上、私はおおむねこのような釣りを実践している。非効率かもしれないが、高いモチベーションを保ちながら釣りができるので楽しくて仕方がない。何より長い目で見たら、それがスキルアップに繋がると自負している。
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