最初の1匹を手にする磯のヒラスズキゲーム講座《後編》 | SWマガジンweb | 海のルアーマンのための総合情報メディア

最初の1匹を手にする磯のヒラスズキゲーム講座《後編》

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磯のヒラスズキゲーム 入門6

SWゲームの中でも最初の1匹を手にするのが難しいとされているヒラスズキとの距離をグッと詰めるために押えておきたいことは? 後編ではアプローチ法やファイトのコツを中心に紹介!!

解説:宇井晋介

狙い通りに食わせる

偶然ではなく、必然の魚を手にするには、立ち位置を決めてピンポイントでキャストしなければならない。「ここぞ‼」と思うポイントへアプローチできる場所が1個所しかないところもあれば、前後左右どこからでも攻略可能なポイントもある。ヒラスズキはある程度の広さのサラシの中でも、アタックポイントをしっかりと決めている。つまり「ここへきたベイトを食う」というスポットを持っているのである。

ルアーは必ず狙いのポイントより沖にキャストし、リトリーブで狙ったポイントの上を通過させるのが望ましい。アクションは基本的にタダ巻きでOKだ。サラシの中では、放っておいても複雑な流れの影響を受けて動くし、逆にアクションをつけ過ぎると魚が食いきれなくなる可能性がある。

ただ、リトリーブスピードの変化は意識しておきたい。トゥイッチを入れるのもいいだろう。要はネコを誘う動作と同じイメージである。スーッと等速で動くものにはあまり興味を示さないが、チョンチョンとアクションを入れればたまらず飛びついてくるといった具合だ。基本的に肉食動物は獲物を捕まえるため本能的にイレギュラーな動き、すなわち不等速運動に本能を刺激されるようになっているのだ。

狙い通りにバイトに持ち込んでからも気は抜けない。ヒラスズキはバラシが極めて多い魚である。その原因はフッキング後のエラ洗い(テイルウォーク)と呼ばれる動作によるものがほとんどだ。

これは異物を吐き出そうとする動きで、水槽内でも食べきれないような餌を与えると同じ動作をする。水面でガバガバと暴れるのは、ラインによって引っ張られているからだろう。

バラシを減らす一番の秘訣は、しっかりと食わせること。ヒラスズキは大きな口で獲物を吸い込んで捕食するので、その瞬間になるべく口の奥までルアーを送り込むことができればバラシは激減する。それにはある程度伸びのあるナイロンリーダーと、素直に曲がるロッドを使用し、捕食時の吸い込みに対して抵抗がかかり過ぎないようにするのも一手だ。

また、ヒットの瞬間は瞬時に合わせを入れてしまいがちだが、同様の理由でなるべく遅合わせがいい。ときには向こう合わせのようにリールを巻き続ける程度の方がよいこともある。

磯のヒラスズキゲーム 入門7

リトリーブスピードは速めとしている。狙いのポイントを通過するタイミングでスローや止めを入れてスピードに緩急をつけたり、トゥイッチを入れて食わせの間を与えるのが私が実践している基本的なアクションパターンだ。また、ヒラスズキは視覚が優れているためルアーを見切られやすい。1つのパターンに固執せず、ルアーのタイプやカラーローテーションを工夫したい。

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キャストのタイミング

波が砕けた直後は複雑な流れが発生してヒラスズキにとって捕食しにくい状況になる。その後の適度にサラシが広がるタイミング(ヒラにとってラクに捕食できるであろうタイミング)でルアーがポイントを通過するように逆算してキャストするのが基本だ。つまり、荒れ気味のときは波が落ち着くタイミング、波がない日はしっかりとサラシができるタイミングを待ち、状況に応じた“適度”なサラシを狙い撃ちたい。

また、波が低いときでも20~30回に1回は大きめの波が寄せてくるもの。沖目の海面を注視していれば、海面が大きく盛り上がる筋が確認できるはずだ。波の周期をしっかりと把握し、ベストなタイミングでキャストするように心がけたい。

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波が砕けた直後など、渦のように複雑な流れが発生しているときはNG。その後のサラシが広がるタイミングでルアーを通すように意識したい。

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