【マニアな仲間たち vol.2】新たなターゲットの可能性を探るべく小笠原・母島へ
小笠原・母島で多くのメカジキが水揚げされているのを見て、以前からジギングのターゲットとして意識していた。今回は実際にその可能性を探るべく現地を訪れ、他にもハマダイやカンパチを狙ったところ…
Text & Photo:西本康生
深海マニアの心を揺さぶるメカジキ
ここ数年、訪れている小笠原・母島ではメカジキの漁が盛んに行なわれている。ジギングでゴールデンウィークに現地を訪れると、港で多くのメカジキが水揚げされている光景を目にすることができる。そして「このメカジキがジギングのターゲットにならないか?」と以前から考えていた。駿河湾でのバラムツジギングやキンメジギングなど深場の釣りで、偶然にメカジキが釣れたという話はよく聞く。また、ジギングでお世話になっている「真漁丸」の森船長は創世記から小笠原のメカジキ漁に携わっており、メカジキのことになるといつも熱のこもっ話をしてくれる。こうなると当然のように興味が湧いてくるのはサガなので仕方がない。
メカジキはマカジキ科のマカジキやクロカジキなどから独立したメカジキ科に属し、体は紡錘形に近く、上顎(ツノの部位)が長く伸びて上下に平らな特徴などが他のマカジキ科のカジキとは異なる。目と脳の運動をつかさどる部位の血液を温める機能が発達し、水深600㍍ほどの潜水が可能で中深層の魚やイカを捕食する。何とも深海マニアの心を揺さぶるターゲットなのだ。
ただ、竿とリールで釣るのが難しいカジキとして知られている。IGFA(国際ゲームフィッシュ協会)認定のカジキ9種類をすべて釣るロイヤルスラマーの中で、メカジキが釣れれば記録を達成できるといわれているほどだ。
イカなどを餌とし、夜釣りや明け方に釣った記録もある。相手のことをもっと知ることができればジギングでの可能性が見えてくるのではないか? そんなことを考え、母島の森船長の漁に同行し、実際のメカジキ漁を体験しようと計画を練った。
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