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【磯のヒラスズキゲーム】春シーズンの楽しみ方は?

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磯のヒラスズキゲーム 春1

多くの自然界の生きものはある一定の時期に産卵行動を行なう。ヒラスズキも例外ではなく、おおよそ2~3月の早春ごろに産卵活動を行なっている。そして、春本番の時期は産卵で失われたエネルギーを取り戻すために捕食を活発化させる。ヒラスズキにとっての春とはその本能に満ちた季節となる…

解説:池田一郎

春は天候が不安定かつ短い周期で変化するから…

春のハイシーズンを向かえたヒラスズキゲーム。その魅力は何といっても、手中に収めるまでのプロセスにあると思う。刻々と変化する自然と対峙して状況を読み、戦略を立て、その場面ごとで最善な手法を見出してアプローチする。それらがうまくいってヒラスズキと出会えたときは喜びと感動で満たされる。私は長年この釣りを続けてきたが、その喜びと感動はいっこうに色褪せない。

磯のヒラスズキゲーム 春2

アフタースポーンのヒラスズキは捕食活動を活発化させる。

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プロセスの第一歩となるのが気象状況のチェックだ。これは安全面からも最も重要な位置づけと捉える。ヒラスズキゲームのメインフィールドとなる外洋に面したエリアは気象変化の最前線でもあり、ときとしてその変貌ぶりは予測を上回ることも。今冬を振り返ると厳しい寒波の襲来で西高東低の強い冬型の気圧配置に見舞われる日が続いた。私のホームである九州北部のヒラスズキフィールドでは、荒れ狂う白濁を目の前になす術もなく、悶々とした日々を過ごすことも度々あった。

磯のヒラスズキゲーム 春3

基本的にはシケで成立する磯のヒラスズキゲームだが、あくまでも安全第一で楽しむことが大前提である。

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そんな中、私が在住する福岡では2月14日に「最大瞬間風速12.0㍍/秒」の南西風が観測され、「春一番」が発表された。この日を境に、冬型の気圧配置一辺倒の気象状況から強い南西風を伴う気圧配置が頻度を増している。この気象メカニズムは急速に発達しながら日本海を北上する低気圧によるもので、春の嵐は先の春一番を皮切りに、二番、三番と繰り返し訪れる。これらが春の磯ヒラシーズンの開幕を告げるとともに、釣行計画のベースとして捉えている。

磯のヒラスズキゲーム 春4

春の嵐は磯ヒラ狙いのシグナルだ。しかし、一方で天候の急変には細心の注意を要す(玄界灘に浮かぶ宗像大島にて)。

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九州北部沿岸では、春の嵐による南寄りの風向きは風裏になるエリアが多い。冬季の北西風の状況下に見られる「風速=波高」のパターンとは一様に重ねられない面がある。春の嵐の特徴としては強い南風によって海が荒れ、一気に気温が上昇したかと思えば、通過後は一時的に西高東低の冬型に戻る気象変化のパターンもある。いずれにせよ春の天候は不安定かつ短い周期で変化するため、ひとことでは語れない。ゆえに釣行計画は安全第一で考えることが鉄則である。

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