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1㍍超級のシーバスをキャッチ!! スーパーランカー攻略の条件を考察

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シーバススーパーランカー

2021年2月、自身2匹めとなる1㍍オーバーのシーバスをキャッチしました。私のホームグランドは決して超大型の実績が高いエリアではありませんが、その中で地道に攻略のノウハウを蓄積してきたことが結実しました。そこで、今回は私がスーパーランカーシーバスを狙う際に意識していることをご紹介させていただきます…

Text & Photo 山先亮一

2021年2月、生涯2匹めとなる1㍍オーバーのシーバス、100.5㌢のスーパーランカーをキャッチしました。数年前にもメーターオーバーのシーバス記事を書かせていただきましたが、今回は時期とポイントを絞り込み、長年に渡ってそこへ通い込んだ末の結果です。ただし「この日だ!!」とタイミングまで絞り込んでキャッチできたわけではありません。でも、この2匹めのスーパーランカーが絞り込むべき条件を少しだけ教えてくれたことは間違いありません。そういった意味でも今後への手応えをしっかりと感じさせてくる1匹となりました。そこで、メータークラスのシーバスを狙うときに意識したい条件についてご紹介させていただきたいと思います。

シーバススーパーランカー
念願のビッグワンは100.5㌢、7.46㌔のモンスター。魚体の迫力が達成感をいっそう高めてくれました。

ちなみに、私のホームである愛媛県東予エリアはタイリクスズキの個体数がかなり少なく、決してメーターオーバーの聖地というわけではありません。そういった意味でも多くのシーバスアングラーのみなさんに参考にしていただければ幸いです。

ビッグシーバス・95㌢の壁

愛媛県東予エリアは全国的に見れば大型シーバスの捕獲率に恵まれています。しかし、前述したようにメーターオーバーとなると、数値で表せないほど確率は低くなります。個人的には90㌢オーバーも年間で多くて3匹、95㌢以上になるとメーターオーバーの2匹を含めて生涯で5匹しかキャッチしていません。そういったことから95㌢以上のシーバスを手にすることは非常に難易度が高いと感じています(※以降は95㌢以上のシーバスを超大型と表現させていただきます)。

シーバススーパーランカー
ホームで最大級の魚を追い求める…。そんなロマンを持って長年シーバスゲームに没頭しています。

超大型シーバスがヒットする場所考察

超大型を手にするうえで意識したい条件や要素は以下の通りとなります。

①餌が豊富

必ずしもそうとはいいきれない部分もあるのですが、基本的には砂泥底で、ボトムには常に生物がいることが重要条件となります。餌となる小型生物が大量に存在することで、食物連鎖の底辺が広がります。これにより、その頂点に君臨する超大型シーバスへと育つ環境が形成されやすいのではないかと考えています。

②餌場までの距離と回遊ルート

大量の底生生物が生息する場所としては干潟や汽水があげられ、そうなると餌場はシャロー(浅場)ということになります。ただ、シーバスはシャローに定位することがなく、深場と浅場を必ず行き来します。そこで、注目すべきは住処となる深場と、餌場となる浅場との位置関係です。

たとえば浅場の近くに沖堤防があり、日陰になる場所があれば有望です。他にも大型船が停泊するような深く掘れた場所で、そこに日陰となるバースなどの障害物が設置されているような場所も見逃せません。

いずれも浅場と深場の距離が近いほどよいというわけではなく、経験則から深場と浅場が必ずショアラインにあるという点が重要だと感じています。「年齢を重ねた超大型が少ない移動距離で回遊し、いつでも餌を食べられる環境」という着眼点でポイントを捜します。

シーバススーパーランカー
釣り場に通い込むことでさまざまなヒントが見えてくるようになります。そのような過程も含めて楽しむのがシーバスゲームの醍醐味。今回の1匹が改めてそう感じさせてくれました。

おそらく全国の海に超大型シーバスはそれなりの個体数がいると思います。ただ、ショアラインからアプローチできる範囲で、さらにそのサイズの食い気が立つ条件が限られるため夢のサイズになるのだと思います。なので、餌を求めて回遊していない超大型に対し、彼らの住処である深場でいくらルアーを見せても興味を持ちません。魚にある程度のやる気がなければヒットに持ち込めないと感じています。

そういったことを踏まえ、簡単にいうとメーターオーバーが回遊してくる場所とタイミングを見極めることが重要となります。

超大型シーバスを釣るにあたって狙いを定めるべき時期とタイミング

大型ベイトパターンの始まりと終わりを狙う

各エリアでシーバスがコノシロ、マイワシ、ボラ、ハタハタ、サヨリ、エソなどの大型ベイトを捕食している時期があると思います。そのようなときは当然ヒットするシーバスのアベレージサイズが大きく、超大型が釣りやすくなります。前述した「食い気」にも該当しますよね。

ただし、経験上、大型ベイトパターンのピーク時期には超大型が出にくいと感じています。超大型シーバスがヒットするのは大型ベイトパターンの始まりと終わりの時期に偏っているのです。

ここでは80㌢クラスのシーバスをあえて「そこそこサイズ」と表現しますが、ある程度群れる「そこそこサイズ」が多い大型ベイトパターンのピーク時には超大型が出にくい傾向にあるということです。その理由として、その時期にはアングラーも活発に動くのでプレッシャーが増幅するうえ、超大型が口を使う前に「そこそこサイズ」が積極的に捕食するため、動きの遅い超大型が満足に餌を取れないのではないかと考えています。

そういったわけで「そこそこサイズ」の魚影が薄いシーズナルパターンの始まりと終わりが狙い目になるわけです。とはいえ、大型ベイトパターンの盛期に超大型が餌を食べないというわけではありません。そこで、ここでも時合の始まりと終わりのタイミングに狙いを絞ります。実際に私自身、シーズナルパターンの始まりと終わりの時期、時合の始まりと終わりのタイミングで90㌢以上のシーバスをヒットさせていることが明らかに多いのです。

シーバススーパーランカー
超大型のシーバスはなかなか定石通りの動きを見せません。警戒心もかなり強いはずですし、彼らなりの行動パターンが存在すると考えています。

始まりと終わりのタイミングを知るために…

始まりと終わりのタイミングを知るには地道に釣り場へと通い、毎年ベイトパターンの始まりと終わりの水温を測定することが必須となります。「何となく始まった…」「何となく終わった…」という捉え方は、対超大型シーバスには通用しません。始まりの始まり、終わりの終わりといった具合に、シビアな状況把握に努めることが超大型シーバスへの道だと信じています。私自身、水温測定は15年以上続けており、それを参考にしています。

超大型シーバスを釣るに当たって狙うべきスポット

狡猾な超大型シーバスが積極的にベイトを追いかけ回して捕食するとは考えにくいものです。前述したように極力移動距離を抑え、効率的に餌を捕食しているはず。そう考えると、深場が近くてしっかりと身を潜められる、もしくは少しでも身を潜めやすい地形変化やストラクチャーの存在が不可欠となります。仮に大きな起伏がなくても、その中で変化があるスポットを狙うことをおすすめします。

ここまでは「そこそこサイズ」を狙う場合も考え方は同じです。そこで、超大型シーバスに的を絞ったうえでさらに注目したいのが潮流変化です。この潮流変化は地形変化によって起こるため、狙いは地形変化と同じということになります。とはいえ、一般的にもよく知られているベストポジションに超大型シーバスがいるなら、全国的にもっとメーターオーバーがキャッチされているのではないでしょうか。

ここで意識していただきたいのは、超大型シーバスを狙ううえで時期やタイミングのキーワードとなるのは前述したように「始まり」と「終わり」ということ。つまり、通常の考え方とは少しズレるわけで、それは狙い目となるスポットにも同じことがいえます。これも経験上、ベストポジションから少しハズれたスポットでのヒット率が高いのです。

たとえば流れが効いていて、瀬のブレイクと反転流が絡むスポットがあるとしましょう。セオリーではここが狙い目となりますが、超大型シーバスを狙う場合はそこから数㍍離れた、流れが緩んだスポットが有望となります。私がキャッチした最初のメーターオーバーは馬の背に流れが当たる瀬頭のヨレではなく、瀬尻のヨレでヒットしました。

シーバススーパーランカー
超大型に巡り会うには、あらゆる面で「ズレ」を意識する必要があると考えています。

そのように本命ポイントから少しズレたスポットが有望だと考えていますが、これは時合中の話です。少しややこしいのですが、時合中は本命スポットから少しズレた潮が緩む場所、時合い前後は本命スポットが狙い目になります。後者ではタイミングがズレているわけです。そして、シーズン前後は本命スポットが狙い目となる…。もうお分かりだと思いますが、ここでは時期が少しズレています。

以上が超大型シーバスとの出会いを通じて自分の中で少しだけ答え合わせができた内容です。

フィールドに立ち続けることで…

超大型シーバスとの出会いや、そこから得た自身のノウハウはもちろん偶然の産物でもあります。反面、長年フィールドに通い込み、常に考えながら大型シーバスに向き合ってきた結果だとも思っています。

その中でみなさんにお伝えしたいのは、記事を書いておきながらこんなことをいうのは失礼かもしれませんが、他者の意見は決して鵜呑みにしないこと。もちろん、私の記事だけではなく、他のスゴ腕アングラーの意見も同様です。やはり最も大切なことは常に考えながらフィールドに立ち、魚と真摯に向き合うこと。それがなければ、今回の記事や他の貴重な意見も薄っぺらいヒントにしかなりません。

シーバススーパーランカー
実感として得られる本当の答えやヒントはフィールドにしかありません。そこを大切にして今後も大いに釣りを楽しみましょう!!

フィールドや魚としっかり向き合う中でこの記事を読み返していただき、わずかなヒントを自分のモノにしていただければという思いで今回の内容をまとめました。私の意見がヒントになるかどうかはあなたしだい!! 自分なりのスタンスでぜひ超大型シーバスを狙って下さい。

今回の使用タックル

【ロッド】

7.6㌳XXXHクラス

【リール】

ベイトリール300番

【ライン+リーダー】

山豊テグス・レジンシェラー4号山豊テグス・耐摩耗ショックリーダー60Lb

【ルアー】

バリクラフト・デカスプーナー
今回のヒットルアー。自身がハンドメイドで製作している高強度ポリウレタン素材のリップレスミノーです。ウォブルとロールがミックスされたアクションを基本とし、リーリングや流れの変化でスライドなどの可変アクションてアピールするのが特徴。長年、80㌢オーバーのシーバスを狙い続け、大型や超大型を釣るためのノウハウをインプットした自信作(2021年春〜夏にリリース予定)。


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