ロックショアで大型カンパチと激闘!!|【F.R.E.A.M vol.17】
今回は自粛明けに青物を狙って地磯に釣行した模様をお届けします。当日はカンパチ&ハガツオ狙いでアタックしたのですが、海の雰囲気は抜群。釣りの楽しさを改めて痛感する1日となりました…
Text & Photo:KFC・田村孝介
今年の梅雨は例年にも増して雨量が多く、九州各地で甚大な被害が出ています。私が住む鹿児島県も例外ではなく、連日のようにニュースで報道される被害状況を見るたびに、早く梅雨が明けてほしいと願うばかりです。また、6月中旬より鹿児島でも新型コロナウイルスの感染者が100件近く急増し、こちらも油断できない状況が続いています。
そこで、今回は少し前の釣行の模様を報告させていただきます。鹿児島県では5月14日に緊急事態宣言が解除され、5月末にチームメイト2人と青物を狙って鹿児島県南大隅町の地磯に釣行しました。有意義な釣りができましたので、当日の模様をレポートさせていただきます。
朝イチはハガツオのラッシュ!!
当日はまだ暗いうちに目当ての地磯に到着。各自仕掛けをセットしたり、仮眠を取ったりしながら、夜明けを待ってアプローチを開始しました。ポイントは水深10~25㍍と起伏があり、潮がよく通るのが特徴です。また、3人で釣りをするにも十分な広さがあり、過去には青物の実績もあるので大いに期待できます。
自粛明けの久々の釣行なので、3人ともワクワクしながら竿を振ります。薄暗い間は波動が強めのミノーで探りましたが、あいにく魚からの反応はなし。そこでポッパーに変更して反応を伺うことにしました。
すると、さっそくチームメイトから「出たっ!!」という声が。すかさず沖に目をやると、魚がスプラッシュを上げてポッパーの背後についているのが分かりました。しかし、これは残念ながら食ってきませんでした。
トップに反応しているもののバイトには至らないということで、17㌢のフローティングミノーに変更。ザワザワと潮波が立っているあたりにキャストし、ジャーキングでアピールしながら引いてくると、いきなり「ゴツッ」と引ったくるような感触が伝わってきました。すかさず合わせを入れると、無事にフッキングしてファイト開始です。
強い引きの割に根に突っ込むような感じではなかったので表層系の魚だと判断。落ち着いて寄せてきたのは良型のハガツオでした。以降は朝イチの時合に突入。3人でかなりの数のバイトを得て、1時間で5~6匹のハガツオをキャッチすることができました。
ジグでカンパチ狙い
ハガツオがある程度釣れたら、今度は別の魚を釣りたくなるのが釣り人のサガ。ハガツオは表~宙層でヒットしたため、カンパチに狙いを絞って100㌘のジグでボトム付近を探ることにしました。
すると7時半ごろにチームメイトの岩元さんが何かをヒットさせました。ジグを回収する直前に足もとで食ってきたようで、やり取りを見ていると先ほどのハガツオと違ってなかなか浮いてきません。さらに、根がある方に突っ込もうしています。根に走られまいと強引に走りを止めてやり取りを続けていましたが、フッと竿のテンションが抜けて痛恨のフックアウト…。惜しくもバラしてしまいましたが、引きから判断してもおそらくカンパチだったと悔しそうに話していました。
その後は潮止まりのタイミングでアタリも減ったため、ポイントを休める意味も含めて休憩を取ることに。みんなでハガツオが釣れたときの状況や先ほどのフックアウトのことなどを話し、久々に癒しの時間を過ごしました。コロナの影響を考えてチーム内でも釣りや会食などを自粛していたため、何気ないことを話すだけでも気分が盛り上がりました。
休憩後は立ち位置を変更して引き続きジグでカンパチを狙います。時刻は8時半、潮は満潮からの下げ潮にかわり、右手前から左斜め沖へゆっくりと流れていました。
その中で最も水深のある場所からやや右側に着水点をズラしてジグをキャスト。ジグが潮に流されることを想定し、最も水深のある場所に着底させるのが狙いです。
80㍍ほど遠投し、着底後は速めのワンピッチジャークで誘うというパターンを繰り返していると、ジグの位置によって少しだけ潮圧(ジグにかかる抵抗)が違うことに気づきました。そこでこれまでの経験から、手もとに伝わる感触を頼りに有望と思える潮圧の場所を捜し、そのあたりを重点的に攻めます。
10投ほど同じアプローチを続けていると、70㍍ほど沖でジグを操作しているときに違和感を覚えました。いつも通りにシャクッていたのですが、急にジグが軽くなったり、シャクッたあとにラインがコンッと弾かれるような感触が伝わってきたのです。これにより何かがジグの後方についている(背後からジャレついてきている)ことを確信し、再び底を取り直しました。そして、今度はリールハンドルを5回転ほど超高速で巻いたあと、すぐにスローなワンピッチジャークで食わせのタイミングを演出してバイトを誘います。
すると、ワンピッチジャークの4回めに「ガツンッ」と明確なアタリが!! ロッド全体に重みが乗ったことを確認し、脇挟みのまま思い切り2回の合わせを入れました。さらに、竿尻を腰に当ててファイトポジションを整えてから再び力強く合わせます。これでしっかりとフッキングが決まってファイト開始。かなりの重量感が伝わってきて、ときおり5㌔程度に設定していたドラグを鳴らしてラインが引き出されます。引きのパターンと重量感からハガツオでないことは明らかでした。
沖の根に突っ込まれるのが心配でしたが、何とかそれを回避することができました。70㍍ほど沖でヒットしたため、手前まで寄せてきたときには私も魚もかなり疲れていましたが、相手がカンパチの場合はここまできても油断禁物です。カンパチなら手前で最後の激しい突っ込みを見せ、足もとでラインブレイクとなる恐れがあります。それは過去の苦い経験から学んだ教訓です。「リーダーが入って魚体が水面を割るまでは安心しない」という風に決めておくぐらいがちょうどよいと思います。
このときも手前のオーバーハングになっているところで磯下に逃げ込もうと突っ込みを見せました。こちらは全身の力を振り絞ってのフルリフトでそれに対抗します。フックの強度、ラインの状態、ノットの強さ、ロッド&リールのパワーと耐久力、どれか1つでも不安要素があると、このようなときに強気なファイトができなくなります。しかし、このときは自信を持って強気のファイトに繋げることができました。
そして、ついに観念した魚が浮いてきました。「カンパチや!! デカい…」 思わず声に出てしまいました。少しウネリがありましたが、岩元さんにランディングのサポートをお願いして無事に取り込むことができました。魚を磯に上げて自分でもビックリ。自己記録を更新する82㌢、5.9㌔の立派なカンパチでした。ウネリがある中でしっかりとランディングをサポートしていただいたおかげでキャッチすることができました。
ロックショアで大型カンパチと渾身のファイト
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https://youtu.be/mjz3mHkID04
その後は釣った魚を締めている間にもチームメイトの2人にアタリがあったようですが、掛かりが浅くて外れてしまいました。いずれにしても、この日はかなりの数の魚がいる雰囲気でした。
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