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【エギング】産卵前のベストタイミングはコレで占う!!

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春のエギング ベストタイミング1

「釣りたい‼」という気持ちが先走るとポイント周辺に散りばめられたあらゆるヒントに気がつかず、貴重なチャンスを逃がしてしまう。ほんの少し心に余裕を持てばエギングのより奥深い部分が…‼

解説:武宮隆史

指標としての正確性が高いのは…

私は春のアオリイカシーズンの指標として、植物の生育状況に注目している。具体的にはヤマザクラとウラシマソウの開花だ。一般的なサクラ(ソメイヨシノ)の開花予測の方法は、開花気温とそれに達した日数の積算だと聞いたことがある。ならば、同様に温度計やカレンダー、タイドグラフなどを持たない他の自然生物も似たような判断基準で種の増殖(産卵や開花)を行なっているのではないか? と素人なりに考えている。

ソメイヨシノの開花時期と同様に、年回りによってアオリイカや他魚種の産卵時期に多少のズレが生じるのも、月齢(潮回り)だけでなく海水温も制限要因となっているからだと考えられる。そうであれば、必ずしも正比例するわけではないが海水温と気温には関連性があるので、気温の変化からアオリの産卵行動の開始をある程度予測することが可能なはずだ。目をつけているエリアに波気が少なく外気温の影響を受けやすいシャローの産卵場が存在するのであれば、なおさら関連性は深いだろう。やや直感的かもしれないが、そうした部分に注目し、アオリイカのベストシーズンと開花時期がリンクする植物を、そのエリア周辺の自然環境から見つけ出すようにしている。

地域差があるため一概にはいえないが、南紀エリアの場合は例年の傾向だとソメイヨシノの咲く時期だと少々遅く、スポーニングまっ最中の個体が多くて狙い辛い。反対に、耐寒性があるタマタケランは少し早い時期から青々と生育しているので判断材料になりにくい。そのようにいろいろな植物の生育状況と釣況とをリンクさせて消去法的に絞り込むと、その開花とアオリイカが産卵行動に入る時期が最も近いのが冒頭の2種(ヤマザクラとウラシマソウ)だった。

夜中に釣り場へ向かう車中からでも山の斜面に白っぽく目視できるヤマザクラ。林や山道を歩いてポイントに向かう際に、派手さはないが特異な形状で目立つ足もとのウラシマソウ。どちらも春イカ狙いのシーズンに、いつもといっていいほど身を置いているロケーションなのである。

他にも指標となる要素はたくさんあるだろうが、海中の事物だと目視だけではわかりづらいし、気象状況などは個々の判断力や情報収集能力にも左右されるため案外精度は高くないといえる。その点、春イカのポイントの近くに自生している植物であれば「つぼみが大きくなった」、「もう開花も終盤だ」というように目視で容易に状況を確認できるうえ、海中と同様にそのエリアの気候に準じた変化であるということから指標としての正確性が高い。

春のエギング ベストタイミング2
釣果に至るまでのプロセスの踏み方にこそ真髄があると信じている。

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