ビギナー必見!! 釣り具のメンテナンス・テクニック《ショア編》
帰宅時間が夜遅くになると、ついつい疲れや睡魔に負けて片づけを先のばしにしてしまいがちだ。そんなときは、入浴時間を有効利用して身もタックルもリフレッシュ!!
解説:黒川弘樹
釣行後のタックルメンテナンス
私の場合、釣りから帰るとまずはロッド、リール、磯靴、使用したルアーなどを風呂場へ持ち込み、着ていたウエア類は洗濯機へ入れる。そして、タックルとともに自分も風呂に入り、シャワーを浴びながらボディーソープでロッドのグリップやガイドを1個所ずつていねいに手で洗う。
スプールはリールから外し、水を溜めた桶に入れてラインの塩抜きを行なう。使用したルアーもそこへ入れてフックなどの塩を抜く。
磯靴は、内側の汚れを落とすだけでなく、匂いも取り除くために必ずインナーソールを抜き、個別に洗ってしっかりと乾燥させる。同時にグローブも洗う。そうして自分の体を洗い終えて風呂から出るころには洗濯も終わっている。
風呂から出たらロッドとリール本体を雑巾で拭き、スプールのみ最低2時間はそのまま水に浸けておく。乾燥させたらリールはリール袋へ、ロッドはロッドスタンドへきっちりと整理して収納する。洗濯の終わったウェアや磯靴などはベランダへ持って行って干す。これが帰宅してからの一連の作業である。
帰宅した時刻によっては翌日に持ち越すものもあるが、磯靴とリールだけはその日のうちに洗うことを徹底している。リールは塩分が残るとトラブルの原因となるし、磯靴は放置しておくと臭くなるので…。
手順が前後するが、洗い終えたロッドはきれいに拭き、ガイドにシリコンスプレーを吹きつけておく。ラインの滑りをよくするのはもちろん、撥水効果もあるので汚れが残りにくく次回のメンテが少しはラクになるのと、錆からの保護効果も期待できるからだ。
また、ライフジャケットはお湯を含ませたタオルで拭き、消臭スプレーを吹きつけてから陰干ししておく。磯靴もしっかり乾燥させてから消臭スプレーで匂いをケアしている。
メンテナンスの失敗談
前記のように、私はロッドのメンテやラインの保護にシリコンスプレーを多用している。あるとき、釣行前にリールのスプールにシューッ‼ ガイドにもシュッ、シュッ‼ と吹きつけてから、早朝の時合に期待して近所の釣り場へタチウオ狙いで出かけた。
そして、4時間ほど釣りをして帰宅すると、嫁が「玄関で何をスプレーしたの⁉」とすごい見幕で飛び出してきた。そう、私が玄関でシリコンスプレーを使ったために、娘たちが登校するときにフロアで思いっきり滑ってコケたのだ。
幸い大きなケガはなかったが、この日以来ロッドは風呂で拭いた後、スプールは釣行時に現場でスプレーするようになった。
もうひとつ、忘れられない失敗がある。私は地磯へよく釣行するのでフェルトピンタイプの磯靴を使用している。
餌釣りの人が入る磯場にはたいてい沖アミやアミエビの汁が残っているものだが、これをうっかり踏んでしまった。それだけならともかく、そのことを忘れたまま、帰宅したのが遅い時刻だったので翌日に洗うことにしたのだ。
これをやってしまうと、ついた匂いを取るのは容易ではない。ゴムならともかく、フェルトだと汁を吸い込んでしまうため洗い流すことができないのである。このときはソールを熱い湯に5時間浸け、それから薄めた漂白剤に2時間浸けてようやく匂いがマシになった。
そんなこともあり、磯靴の洗浄は、何があっても帰宅してすぐに行なうようになった。
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