【SWクリニック】濁りが好条件となるケースは?
フィールドにおける濁りの影響とは? ターゲットなどによっても見解が異なる部分だがここではロックショアゲーム&エギングのエキスパートが解説!!
青物狙いでは適度な濁りが チャンスとなるケースも多い‼
赤木光広
SWゲーム全般において濁りは重要なファクターだ。濁り過ぎるとダメ、澄み過ぎているとダメといったことがターゲットやフィールドによって異なる。このためそれぞれのケースにおいて考えなければならない。
磯のヒラスズキゲームでは、少々の濁りもやっかいな存在となる。釣れなくはないものの、魚があまり動かないためバイトさせるのもひと苦労といった攻めづらい状況になりがちだ。これはヒラスズキが日中に視覚に頼って捕食する部分が大きいからだ。
青物では、ヒラマサ・カンパチは濁りがあるとあまり釣れないが、メジロは普通に釣れる。メジロは濁った潮を好む面があって、一見悪条件に思える台風後の濁りの強い状況が案外好条件となる。といっても濁っていればどこでも釣れるというものではない。その濁った潮と澄んだ潮との潮目が狙い目となり、そこがショアラインに近づいたタイミングがチャンスだ。
ただ、濁りにも限度があり、茶色やそれに近い色の潮はターゲットが何であれNGと考える。
濁りの層と、きれいな水質の境目は アオリイカ狙いの好ポイント‼
弓削和夫
濁りが好条件となるかどうかは魚種によります。また、表面だけ、ボトムだけ、上から下まで、一部に濁りの塊がある、というように濁り方にもさまざまなパターンがあります。捕食などを視力に頼ることの多いアオリイカの場合は、それによって狙い方もかわります。
船が通った後に下からきれいな水が湧昇してくるときは水面のみが濁っていると判断できます。私自身は好んでいる状況です。反対に、ボトムのみが濁っているということを察知するには時間がかかります。上から下までがササ濁り程度であるときは餌木を沈めていくと徐々に見えにくくなりますが、釣りは成立します。
一部に濁りの塊があるときは、アオリイカはその中に隠れて水色のよい方を見ています。そのため濁りの境が狙い目となります。
また、濁りが発生した後は上から順に澄んでいきます。濁りの強い閉鎖的な湾内の釣り場でも、そのタイミングに浅い場所を狙うことでどうにか釣果が得られるでしょう。前記のような濁りの境が見られるならそれに沿った縦の釣りも有効です。湾外の岬のように潮の入れかわりが早くて濁りを薄めてくれる場所も狙い目となります。
台風などによるウネリを受けて発生した濁りなら、湾奥や水深のある岩礁帯に目をつけます。雨後に大きな河川から入る濁流は海水よりも比重が大きいことがあり、その場合はボトムを這うように流れて沖の潮に当たって押し上げられます。このためそれを避けて河口から離れている浅場を狙います。
濁りの程度やアオリイカの活性にもよりますが、濁りの中では大きめの餌木を使用し、宙層で止めるなどスローな攻め方が効果的です。
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