磯のヒラスズキ・ベストなサラシを判断するノウハウ
波高と潮位のバランスを意識
魚の捕食スイッチが入っているポイントを効率よく回ればヒット率が向上することは間違いない。そのために重要となるのはアングラーがヒラスズキに最も近づけるタイミングを捜すことであり、潮位を目安に考えてそれを突き詰めたい。
これはあくまでも一例だが、遠浅の磯や足場の低い磯では特に潮位に敏感になる必要がある。たとえば、満潮時には水没するものの干潮時に露出する磯があったとしよう。その先端にはサラシが広がっており、そこへ行くのに途中で1㍍ほどの溝をジャンプして渡るシチュエーションだったとする。
この場合、干潮時に先端付近を攻めるのがセオリーだろうが、私の場合は満潮から潮が引きだすタイミングで水没している溝を攻める。潮が引き始めて溝の上にサラシが発生するタイミングを狙うわけだ。そして、潮位が下がりきったらヒラスズキが磯際から離れる傾向があるように感じているので、潮が引ききる前に先端付近のポイントを攻める。
ベストなサラシが広がるタイミングを見きわめて…
潮位と波高のバランスを考慮すればさらに有望なタイミングを絞り込むことができる。たとえばサラシが発生する根が水没しており、波が小さくてサラシが薄くしか広がらない状況だったとしよう。この場合はもう少し潮位が下がり、根が水面に出るかどうかのタイミングでサラシが最も大きく、濃く広がると考えられる。潮位が低くて波が根を越えない場合は逆で潮位が上がるのを待てばいいだろう。
特に波があまりない日はこのようにベストな潮位を狙い撃つようにしたい。大潮時などは潮位の変動が早過ぎてベストなタイミングは限られるが、この点を意識すると干満によって潮が動く時間帯を釣ることになり、魚の活性も高い場合が多いので得策といえるだろう。
そして、次に考慮したいのが波高だ。この点については人によって大小の感覚が異なる。そのため、バイトやヒットが得られたポイントに通い込み、魚の反応が得られた潮位と波の高さを参考に、自分なりにベストな状況の目安を作りたい。そして、自分が思うベストな状況よりもやや波が高いように感じるときは少し潮位が高いタイミングでポイントに入ると波の影響を受けにくく、ちょうどよいサラシが発生していることが多い。
逆に潮位が低いと波の影響を受け過ぎてヒラスズキが別の場所に移動しているケースが多いと感じる。波の高さには限度があり、あまりに高いと魚も抜けてポイントとして成立しなくなるし、安全な立ち位置も確保できないので注意してほしい。
[spacer]《参考タックル》ロッド=Go-Phish・The SpotKingマスタープラッガー16.5T、13.0T/リール=ダイワ・カルディア3520PE‐SH/ライン=シマノ・パワープロ2.25号/リーダー=フロロ30Lb/ルアー=Go-Phish・24G、タックルハウス・K2R112SP、Go-Phish・ヒラフィードGP
(SWゲームフィッシングマガジン 2014年12月号より)
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