秋を迎えて盛況なキスの釣り大会の模様を紹介|【投げ釣り】キャスターズ・ハイ Cast.13 | 関西のつりweb | 釣りの総合情報メディアMeME

秋を迎えて盛況なキスの釣り大会の模様を紹介|【投げ釣り】キャスターズ・ハイ Cast.13

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みなさん、投げていますか!! 今回は石川県高松海岸で行なわれたG杯争奪全日本がま投(キス)選手権と、地元の徳島県里浦海岸で行なわれたGFG四国本部秋季投げ釣り大会に参加した模様をお送りします。キス釣りの釣技に長けた方々の釣果に感心するとともに、自身も大いに楽しむことができました

  • 湯浅研史
  • 板東建司
  • 文:矢野勝彦
  • 永沢弘雄

まず最初に、台風19号とともに豪雨による水害で亡くなられた方々のご冥福をお祈りいたします。また、被災された方々の生活がいち早く元に戻ることを願っております。

接戦のG杯キス。いろいろと勉強になりました

まずは第40回のメモリアルな大会となった『G杯争奪全日本がま投(キス)選手権』の本戦の模様をお伝えいたします。

審査員の1人としてお手伝いをさせていただくようになってから早いもので10年を超えました。審査側の立場として大会を成功に導く努力と、選手側の立場としてG杯が少しでも素敵な釣り大会になればという気持ちという両者の心構えで挑む姿勢は1年めからかわっていません。

さて、今年の会場となったのは石川県の高松海岸です。とても美しい広大な海岸はキス釣りのメッカとして知られています。台風の影響が懸念される状況でしたが、その影響はなく無事に開催することができました。運営側としてもホッと胸を撫でおろした次第です。

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会場となった高松海岸です。

このG杯は参加選手全員が前日に集合し、ブロック抽選と前夜祭を行ないます。お酒も入ることから選手同士の親睦を深めるには最良の時間となります。そして、盛り上がったところで宴は終了となり、翌日の大会に備えて早めの就寝となりました。

目が離せない展開が印象的な決勝戦

10月7日、心配された強風のない晴天という絶好の釣り日和の中、まずはブロック抽選会で決定した3組(1組10名)にわかれた予選ラウンドが始まりました。この予選は1時間30分の時間内で釣ったキスの総匹数による競技を3回戦方式で行なうというものです。

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全国の予選を勝ち抜いた精鋭のみなさんです。
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ブロックにわかれて予選が行なわれました。

スタート後、どの組も大差のない接戦が続きます。とても興味深く最後まで目が離せない状況となった中、決勝の舞台へ進んだのは小竹永泰、米田和人、知久馬 勉、森 健治、小島健治、長澤 昇の6選手です。

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決勝にコマを進めたみなさんです。

決勝戦は朝から未使用だった会場にて1時間30分の時間で釣果を競います。早朝からの競技とあって選手のみなさんは少しお疲れの様子ですが、さすがに決勝の舞台とあって釣果に差のない展開が続きます。

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競技開始の合図を務めさせていただきました。

その中で終始遠投で攻めた小島健治さんは、1投めから空バリでの回収がなく、すべての投てきでキスをキャッチ。結果、見事に第40回のG杯を手中におさめられました。

今大会は地元選手の追い上げがあるなど最後まで目の離せない展開となったのが印象的でした。また、決勝、予選ともに選手のみなさんのマナーのよさに関心させられました。これは審査・運営側としても大変勉強となりました。

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同じく審査にあたったみなさんです。

なお、表彰式にて私が行なった上位3名とのインタビューでは、私の「大島さん」とのボケに対し「小島だよ!!」と小島さんが大声で突っ込んで下さるというやり取りもありました。緊張したムードを台なしにしたことを少しだけ反省しています。小島さん、本当にゴメンなさい。

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優勝インタビューをさせていただきました。

日本一を決定する大会とあって選手みなさんのアツい気持ちがヒシヒシと伝わってきました。今回、決勝戦に参加できなかったみなさんも次回は地区予選を突破してG杯本戦の雰囲気を味わっていただきたいと思います。


秋季投げ釣り大会ではキス釣りを通して有意義な時間を堪能

10月20日、GFG四国地区本部秋季投げ釣り大会に参加しました。

台風19号の影響で開催会場となる徳島の里浦海岸の様子がかわりました。砂浜が減少し、据えつけられた消波ブロックがあらわになっています。当初予定されていた12番前は砂浜が狭くなっており、釣り場の範囲を広げての開催となりました。

この大会はGFG(がまかつファングループ)四国本部が主催であり、キスの投げ釣りは春と秋に行なわれます。春の重量の勝負に対し、今回は匹数での勝負となります。

午前6時ごろから行なわれた簡単な競技説明のあと、参加選手は思い思いの釣り場へと徒歩で移動します。会社の新人さんと一緒の僕は少しだけ砂浜が残った12番前で釣ることにします。

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1投めからアタリはあるものの掛かりません。サイズが小さいようなのでハリを5号から4号にかえてみます。すると、続く2投めは9連でゲット。うれしくて写真を撮影してもらいます。

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思わず写真を撮りたくなる9連です。

その後もアタリはあるものの、群れの移動が激しいのか空バリが多くなります。それならと少しだけ北側へ移動します。

移動先でも同じサイズが3連、6連と釣れますが、期待した釣りとはいまひとついえません。キスの魚影は2色(25~40㍍)あたりが最も濃くて連掛けもありますが、場所が外れるとアタリがないという状況に難しさを感じます。それでも仲間の森本君と情報を交換しながらキスの動向を探って釣果をのばしていきます。しかし、ようやく数をのばせる兆しが見えたところでタイムアップとなりました。

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こちらは7連です。

周辺ではよく釣っていた方ですが、遠くまで足を運んだ選手に倍以上の釣果を見せつけられる完敗に終わりました。場所によっては20㌢オーバーのキスも見られた他、参加者のほぼ全員に釣果があったことから終了後も和気あいあいとした雰囲気に包まれました。今回も素晴らしい大会となりました。

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20㌢オーバーのキスも見られました。

個人的な結果は、上位10名に入賞できればいいなと思っていたところ7位入賞となりました。景品として、がまかつのクリアポーチをいただくことができました。

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景品をいただきました。

今回は岡山県からの参加者も見られ、楽しみながら情報交換や親睦を深められるなど有意義な時間を過ごせました。今後も投げ釣りを通じて1人でも多くの釣り人が誕生することを願っております。

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とても楽しい大会となりました。

なお、帰宅後に釣果を調理したところ、胃の中が空の魚が大半でした。このことからキスも台風の影響を大きく受けたことがうかがえました。

これからはいよいよカレイ釣りのシーズンに突入しますが、場所によってはポイントがずいぶんかわっていると思われるので注意して下さい。個人的にもそうした変化に対応するべく少しでも多く釣行し、魚との出合いを楽しみたいと思います。

朝夕の冷え込みが厳しくなりますが、体調管理を十分にされて釣りを楽しんで下さいね。

竿 がまかつ・がま投 アルテイシア30号
リール シマノ・スーパーエアロ キススペシャル コンペエディション
道糸 YGK・M・O・P・E(モーリ)投WX8 0.6〜0.8号
力糸 YGK・アタッチメントテーパー投 レッド1.5〜12号
オモリ 景山産業・ブルシンカー20〜25号
スナズリ がまかつ・砂ずり仕掛V ショート・スタンダード・ロング
ハリ 手返しキス50本仕掛
キススペシャル50本仕掛
シロギスファイン50本仕掛

【矢野勝彦プロフィール】

全日本サーフキャスティング連盟・徳島鱗友サーフに15歳で入会。1992年の報知キス釣り選手権に優勝して第23期名人位を獲得。以降、第24期、第25期と名人位を防衛。G杯争奪全日本がま投(キス)選手権は2000年の第22回大会で準優勝、2001年の第23回大会で3位、2006年の第27回で優勝。2014年の全日本サーフキャスティング連盟主催クラブ対抗キス釣り選手権で個人優勝。
がまかつフィールドテスター、YGKよつあみフィールドテスター、景山産業フィールドテスター。1967年生。徳島市在住。