【アユの友釣り】増水も考慮した終盤戦攻略の要点を解説 | 関西のつりweb | 釣りの総合情報メディアMeME

【アユの友釣り】増水も考慮した終盤戦攻略の要点を解説

アユ終盤戦戦略1

終盤戦で注目すべきはアユの天然ソ上が多い河川です。通常時であれば石を見てポイントを把握すればよいですが、増水時はその限りではありません。以下のような方法にてアプローチすることで釣果アップが期待できます

(文:岡田充正)

増水を意識したアユ終盤戦の基本戦略

終盤戦へ向けては天然ソ上が多い河川を中心に探ることになります。その中で特におもしろいポイントが、アユの供給場となるトロ場が上下にある瀬です。その瀬肩に見られる三角波には野アユがつきやすく、鉄板の狙い目となります。養殖オトリから天然オトリにかえるときには必ず狙いたいポイントだといえます。

アユ終盤戦戦略5
石の横や流れの窪みでオトリをまず確保しましょう。

ただし、釣り人なら誰もが狙うポイントであることから素直に掛からないこともあります。そのようなときは、石が点在する瀬肩であれば石の横や流れの窪みを狙いましょう。流れの窪みの下には必ず石があり、ピンポイントを攻めることで養殖オトリから天然オトリにかえることができます。

この他、石の色が輝いているポイントが狙い目になるのはみなさんご存知の通り。見た目に暗い瀬肩は掛からないことが多いですが、天然ソ上の多い河川はその限りではありません。時間がたつほどに石の色がよくなることがあるため、朝に掛からなくても水温が上昇しだしたら再びオトリを入れたいものです。

アユ終盤戦戦略6
天然ソ上が多い河川では時間経過によって掛かりがよくなるポイントもあります。

そして、オトリがかわれば流れの中を釣ることになりますが、目をつけるべきはオトリが止まりにくいところです。川底の変化によって複雑な流れが生まれるところほど野アユが掛かる確率が高まります。ただし、初めて釣行する河川では底の変化や石の状態の判断が難しいものです。増水して濁りが入ればなおさらです。

石の様子がわからなければオトリを入れて状況を把握するしかありません。瀬肩から上流がよく掛かるのか? 下流の波立ちの方がよく掛かるのか? といったことの他、石の存在の目安となる流れの窪みやヨレなどの少しの変化をとらえることが大事です。

アユ終盤戦戦略7
石の様子など水中の状況がわからない増水時などは、オトリから得られる情報を頼りにポイントをイメージすることになります。

また、変化がない流れであっても天然オトリにかわればひと通り探ることです。天然ソ上のアユが多い河川では、ヘチも石がきれいに磨かれていることが多いため見逃せません。

増水時の瀬肩の攻略パターン

増水時の瀬肩は流れに対して平行に引くのではなく、斜めに引くのが有効です。野アユの活性がよければこのスタイルの方がよく掛かります。このときの竿の角度は水面に対して45〜65度を保ちます。その角度内で竿を上げ下げしてオトリが流れに落ち着くようにします。

アユ終盤戦戦略8
アユ終盤戦戦略9

穂先にかかるテンションはオトリの動きを少し感じられる程度にキープします。オトリの抵抗が軽くなるポイントは、アユがいる可能性が高いため穂先を曲げないように釣ります。そうすれば水中にオバセができる状態になります。こうしてオトリの動きを感じながら穂先を少し曲げたり戻したりを繰り返し、オバセを調整してオトリを徐々に引き上げていきます。

瀬肩のかみ手を攻略するパターン

瀬肩のかみ手の流れを釣るときは正面から出す、下流から出す、上流に泳がせるという3つのパターンがあります。いずれがよいかはそのときのアユの活性とオトリの元気度によって異なります。状況をうかがいながら手段をかえて適した釣り方を見つけだしましょう。また、水温の上昇とともにかわる野アユの追い気に応じ、泳がせ釣りと引き釣りのいずれが適しているかもきちんと判断することが大切です。

終盤の瀬を攻略するパターン

水温が上昇するほどおもしろいといえる終盤の瀬を攻める際、流れに対して平行に引く人が多いですが、瀬肩同様に流れに対して斜めに引く方がよく掛かります。浅いところはオトリを入れやすいことから引き方に変化をつける釣り方が有効です。

アユ終盤戦戦略3

なお、石の荒いポイントでは背バリとオモリを使うのが効果的です。浮き石の多い河川で根掛かり防止のために使うのは背バリ。オトリの頭にハナカンがつかない背バリを使うことで引きやすくなり、根掛かり防止につながります。一方、オモリを使うのは石が詰まったポイントや、石が小さいうえにオトリが止まりにくい流れを攻めるときです。

アユ終盤戦戦略4
状況に応じて背バリやオモリを用いましょう

瀬を釣る際の注意点

最後に、前述したように瀬を釣るには穂先を曲げないようにすることで生まれる横のオバセを使い、流れに対してオトリを横に出すパターンが特に有効です。ただし、オバセを取り過ぎると掛かったときに横走りされ、根ズレでラインが切れることがあります。そうならないように水中糸のテンションを緩め過ぎずに穂先を曲げないことを意識して下さい。

そして、天然ソ上の多い河川で好釣果を上げるには河川の情報収集が重要です。しっかりと情報を集めてよい釣りを楽しんで下さい。